ヘンリー王子夫妻引退表明。メーガン妃の「アクティビスト」としての一面とは

2020年1月7日、カナダ公館を訪れたヘンリー王子とメーガン妃 (Getty Images)


カリフォルニア州、ロサンゼルスの小学校に通っていた、当時11歳のメーガン妃は社会科の授業で、あるコマーシャルを観る。世界最大の一般消費財メーカー、プロクター・アンド・ギャンブルのキッチン用洗剤のCMだ。

そこで流れてきた “Women are fighting greasy pots and pans” (女性は常に、鍋やフライパンの油汚れと戦っている)というキャッチフレーズに「なぜ女性だけなのだろうか」と、疑問を覚えたメーガン妃は帰宅後、自らペンをとった。

手紙を書いたのは、「社会的に力がありそうな」人たちであったという。当時のファーストレディ、ヒラリー・クリントン、子供向けニュースのホストリンダ・エラービー、女性の権利保護で有名な弁護士グロリア・オールレッド、そしてCMを製作していたプロクター・アンド・ギャンブルだ。

結果として、全米で放送されていたこの広告のキャッチフレーズは、“People are fighting greasy pots and pans” (「人々」は常に、鍋やフライパンの油汚れと戦っている)と改定された。

この改定後、ニュース番組に出演したメーガン妃は、「もしテレビやメディアで嫌だと感じるもの、または同意できないものを観たりしたら、適切な人たちに手紙を書いてみてください。そうすれば、自分のためだけではなくて、多くの人のために変化を起こすことができるのです」と語った。子供のころから「アクティビスト」としての片鱗を示していたのだ。

数年前の活動においても、メーガン妃の行動力は一目瞭然だ。2017年のヘンリー王子との婚約の前には、アンバサダーを務めた国際NGO「World Vision」の活動として、2016年にルワンダを訪れた。ルワンダの汚染水が引き起こす悪影響について現地の人と会話をし、綺麗な水を供給するための給水スポットを手作業で共につくり上げた。

ルワンダで活動をするメーガン妃
ヘンリー王子と結婚する前に、チャリティの一環でルワンダを訪問したメーガン妃(ツイッター @WorldVision から)

NGOによるレポートの動画には、子供たちとダンスのレッスンを笑顔で楽しむ様子も収められている。ロイヤルファミリーとして華やかなドレスを身にまとう姿からは想像できないような、自由で自然体なメーガン妃の 「本来の姿」が、垣間見える気がした。人の心に寄り添い、必要なときにはしっかりと声を挙げる。今回の「引退」声明も、このような姿勢を表しているようだ。

幼い頃から培ってきた持ち前の行動力を、今後はどのように生かしていくのだろうか。メーガン妃の「アクティビスト」としての一面からも目が離せない。

文=初見真菜

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