起業家たちの「頭の中」

SHOWROOM 代表取締役社長 前田裕二

アーティストやアイドルによるコンテンツ配信が無料で視聴でき、誰でもすぐに生配信が可能な“夢を叶える”ライブ配信プラットフォーム『SHOWROOM』。急成長する同サービスの運営会社SHOWROOMの代表取締役社長・前田裕二氏に、起業家としての心得や事業戦略についてドリームインキュベータの小縣拓馬が聞いた。(全6話)※本記事は2017年5月に実施したインタビュー内容を基に作成しております。


社員を「信じて任せる」

──前田さんは秋元康さんなどの大物と強いパイプをお持ちです。巻き込む力の源泉はどこにあるのでしょうか?

きっと複雑な事はなくて、全てはご縁を引き寄せる力かなと思います。本当に、強力な「運と縁とタイミングの重なり」によって、一緒にお仕事をさせて頂くようになりました。

そして、巻き込み力をあえて一般化してお伝えするなら、エモーションとロジックの2つの側面に分解できるかと思います。

まずはエモーション。秋元さんは以前、優秀かどうか以上に、絶対に裏切らないと信頼できるかどうかで、パートナーを決めていると話していました。その点で、自分自身、異常に義理堅い兄の教えを強く受けて育っており、何があっても仲間を絶対に裏切らないと言い切れるし、僕も逆にそういう人と仕事がしたい。きっと、ここに対して強いこだわりを持つ者同士が、惹かれ合うのだと思います。これがエモーショナルな意味での強みです。

次にロジック。こちら、「自分は、誰に対しても付加価値を出していける」という自信です。その自信を支えるのは、圧倒的な物量をこなしているという自負かもしれません。そしてそれができるのは、先ほどもお話ししたような強い原動力があるからです。

── 一方で社員に対してのマネジメントで意識していることはありますか? 前田さんが自分と全く同じパフォーマンスをメンバーの方に求めるのは難しいという中で、どう任せていくのかというのには、たぶん「前田さん流」みたいなものがあるのではと思うのですが。

信じて任せる、僕はほぼ関与しないレベルで任せるというのを、結構やります。

というのも、例えば、SHOWROOMというプロダクトについて、いわゆるボタンはここにあってとか、仕様はこうで、とかいうことを当然初期においては自分がやっていて、それを離せない時期というのが僕の中にあって。1個1個の機能改善とかも、明確に仮説を持ってA/Bテストとかやらないと気が済まない、と。

仮説構築のスピードとクオリティについては、絶対の自信があり、自分がやっちゃった方が早いって思っちゃってた、驕りの時代がありました。企画立案や渉外に関しても同様です。自分が出ていって話した方が、交渉成立確度が高い、と。

文=小縣拓馬 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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