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ゴールドマン・サックスの直近の報告で、クラウド分野ではマイクロソフトが企業幹部の間で最も人気のサプライヤーとなり、競合のアマゾンから着々とシェアを奪いつつあることが示された。

ゴールドマン・サックスは半年に1度、大手企業の幹部を調査対象にした「IT Spending Survey」と呼ばれるレポートをまとめている。それによるとクラウド市場の売上ではアマゾンが依然として首位だが、支持率ではマイクロソフトが上回り、着実にシェアを伸ばしている。

調査では、企業幹部らにクラウドの導入にあたり、どのメーカーを選ぶかが尋ねられた。その結果、IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)とPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)の2カテゴリにおいて、マイクロソフトは継続的に高い支持率を獲得し、アマゾンよりも優位に立っているとされた。

IT Spending Surveyのアンケート調査で、マイクロソフトのAzureを利用中と回答した利用者は、アマゾンのAWSの利用者を上回っていた。ゴールドマン・サックスによると、2017年12月以降にマイクロソフトはリードを広げているという。

レポートでは今後の3年以内に企業幹部に最も人気のクラウドが、Azureになると予測された。

クラウド市場はまだ初期段階にあり、今後の巨大な成長余地が残されている。現在、クラウド上で処理されるIT業務の比率は約23%だが、この数値は3年後には43%に伸びるとされ、市場規模は1兆ドル規模に膨らむとゴールドマン・サックスは予測している。

直近の四半期におけるAWSの売上は90億ドル(約9800億円)だった。マイクロソフトは、四半期ごとのAzureの売上を開示していないが、CNBCの報道によると、一部のアナリストは43億ドル程度と試算したという。

クラウド分野でここ最近最も注目を集めた話題の一つが、昨年秋の米国防総省の「共同防衛インフラ事業(JEDI)」の入札で、マイクロソフトがアマゾンを押しのけ、総額100億ドルに及ぶ受注を獲得したことだ。

投資会社のWedbushは、次世代のクラウド分野の勝者となるのはサティア・ナデラ率いるマイクロソフトであると予測している。

ただし、ここで忘れてならないのはグーグルのGCP(Google Cloud Platform)のポテンシャルだ。グーグルはクラウド分野で新たな買収を進め、マイクロソフトやアマゾンを追撃する姿勢を見せている。

マイクロソフトはクラウドだけでなく、業務メッセージ分野でもTeamsの導入率を伸ばし、スラック(Slack)を一層厳しい立場に追い込んでいくとWedbushは予測している。

編集=上田裕資

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