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I cover major developments in the retail industry.

Photo by Spencer Platt/Getty Images

2020年代を迎えたということで、小売業が今後どこへ向かうのか筆者も占ってみた。消費者が引き続き日々の生活に必要なものを買うのは確かだとしても、小売業者は流行や価格、また特にスピードに関して消費者の要求に応えていけるだろうか。

私たちはどこで、どのように買い物をするようになるのだろう? 顧客を引き留めるために、小売業者はどんな手を繰り出すことになるのか? そうした問いを念頭に、新しい10年の「小売り予想図」を描いてみたい。

1.新しい店舗形態が広がる

数十年前の予想では、私たちは今頃、密閉式キャビンのバブルカーで移動し、特別仕様の店舗で買い物をしているはずだったが、現在はそうした夢は色あせている。むしろ、今後増えそうなのは、米アマゾンのレジなし店舗「アマゾン・ゴー」だ。

アマゾン・ゴーでは、棚から商品を取るとセンサーで感知されるため、客はレジで精算待ちをせず、そのまま店を出るだけで課金される。米国ではアマゾンに続いて、ベンチャー企業のグラバンゴ(Grabango)とジッピン(Zippin)もレジなし店舗サービスに乗り出している。

人気商品を選んで販売するタイプの店舗の場合、こうした形態は開設しやすく、人件費も大幅に抑えられそうだ。

2.閉店ラッシュが続く

衣料品業界などの情報を提供するソーシング・ジャーナルのまとめによると、米国で19年に閉鎖された店舗数は1万1250店と記録的な多さだった。18年も5864店、17年も5000店余りが閉店している。

大きな債務を抱える小売業者はまだ何社かあり、生き残るためにはその軽減に向けた交渉が必要になると思われる。その場合、ビジネスモデルを変えない限り、これらの企業も一部店舗の閉店に踏み切る可能性が高い。

とはいえ、大手の小売業者は客に入ってきてもらう「ドア」が必要なので、やはり店はできるだけ開いていたいというのが本音だろう。

3.DTC店舗が増える

DTC(Direct to Consumer=消費者直販型)取引はかつてなく増えている。DTCは米シューズメーカーのナイキとニューバランスが先鞭(せんべん)をつけたもので、販売方法としてそれを選ぶ企業が増える傾向は今後も続きそうだ。

従来型の店舗の方は、顧客ロイヤルティーを保つために、独占販売のブランドやプライベートレーベルの取り扱いを増やす必要に迫られるだろう。

4.オンライン売上高は引き続き伸びる

インターネットは成長の源であり続ける。アプリはますますユーザーフレンドリーになっているし、購入を検討している商品をユーザーに思い起こさせる機能を備えたものも多い。当然、そうした穏やかなリマインダーが実際の購入につながることもあるだろう。通販サイトの側も、客がそれぞれ自分に合った買い物ができるように、パーソナライズが進んできている。

また、米スターバックスに倣って、オンラインで事前に注文して店舗で受け取れるといった、便利なサービスを新たに提供する店舗も出てくるだろう。

編集=江戸伸禎

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