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ソーシャルメディアを通じた虚偽のニュースの拡散が懸念される中で、TikTokは1月8日、新たなガイドラインを施行し、“虚偽の情報を流布する組織的活動”を禁止すると宣言した。

TikTokは以前からガイドラインを設けており、暴力に絡むものや刺激の強いコンテンツを禁止していたが、今回初めて政治関連の虚偽情報の禁止に乗り出した。同社によると新たな規制は、「選挙などの民主的プロセスを、誤った方向に導くコンテンツを対象にしたもの」という。

このガイドラインは定義が不明瞭な部分もあり、解釈次第で将来の運用が変わる可能性もある。しかし、ロイターの記事によるとTikTokはニュース映像を改変した動画などを禁止する構えだという。昨年は、ナンシー・ペロシ米国下院議長が酔っぱらって見えるように再生速度を落とした映像が拡散したが、このような動画は禁止対象になる。

一方でフェイスブックが1月6日発表したガイドラインでは、ナンシー・ペロシの加工動画のようなコンテンツは、禁止対象とはされていない。

ワシントン・ポストは先日、TikTokの米国オフィスの元従業員らが、中国の基準で不適切とみなされる内容の動画(政治的議論や濃厚なキスシーンを含むものなど)を、プラットフォームから削除していたと伝え、TikTokに対する強い非難が巻き起こった。

しかし、TikTokの幹部はこの報道が誤りであると述べ、米国でのオペレーションは中国内とは完全に別の形で行われていると反論した。

それでも、米国のセキュリティ専門家や政府関係者はTikTokに対する警戒を続けている。12月に米国国防省は、軍の関係者に対しこのアプリの利用を控えるよう通達を出した。TikTokは今回の新ガイドラインの制定以前は、偽情報の拡散を容認し、ディープフェイク技術を活用した動画の投稿にも、特に制限を加えていなかった。

一部の情報によると、TikTokはディープフェイク動画のマーケットプレイスを既に構築済みだが、公開を見送ったという。

編集=上田裕資

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