記事によると、Twitchは当初の計画では2019年に5億ドルから6億ドルの広告収入を見込み、サブスクリプション収入との合計で10億ドルの達成を目指していたという。
Twitchで活躍する人気ゲーマーたちは広告収入をプラットフォームとシェアしている。しかし、トップ配信者の収益の大半は、利用者がTwitchに支払うサブスクリプション費用からもたらされている。
Twitchは2020年に10億ドルの売上達成を望んでいる。しかし、The Informationによると、サブスクリプション売上の大半は配信者に還元されるため、Twitchにとって利幅が大きいのは広告だという。
それとは対照的に、ユーチューブの場合は広告のみで数十億ドルを稼いでいる。資産管理会社Needham & Companyのアナリストは、グーグルが2006年に16億5000万ドルで買収したユーチューブの価値が、今では3000億ドルにまで膨らんだと分析している。
Twitchは現在、非ゲーム分野のコンテンツを拡充しようとしており、トーク番組の「Just Chatting」カテゴリの合計視聴時間は2019年に42%上昇し、6億5100万時間に達したという。これは人気ゲームの「League of Legends」や「Fortnite」に次ぐ数字だという。
ゲームストリーミング市場でTwitchは73%のシェアを誇っている。しかし、シェア21%のユーチューブや、Mixer(3%)やフェイスブック(3%)も人気の配信者と契約を結びTwitchの利用者を奪おうとしている。
マイクロソフトが運営するMixerは昨年、人気ゲーマーのTyler “Ninja” Blevinsと独占契約を結び、注目を集めた。この分野のスタートアップCaffeineも、Twitchの有名プレーヤーを引き抜く動きを見せている。
現状ではTwitchが優位なポジションを維持しているが、長期的に見ればその地位が揺らぐ可能性もある。ユーチューブは多様なコンテンツで強固な地盤を築いている。様々なプラットフォームでゲーム実況を配信するゲーマーたちは、配信後にはダイジェスト動画をユーチューブで公開するのが慣例となっている。
アマゾンは2014年に9億7000万ドルでTwitchを買収していた。