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オーストラリア人は厳格な環境政策を支持しているが、石炭輸出大国である同国では石炭ロビー団体が強い影響力を持っており、さらに気候変動否定論者であるルパート・マードックが率いる報道機関により問題が軽視されたり、無視されたりしたことにより、これまで全く対策が取られていこなかった。今起きていることは、その結果だ。

“オーストラリア史上最悪の首相”の候補となることは間違いないスコット・モリソンは、国が燃えている最中でもハワイでの休暇を続けた。モリソンは帰国してからも事態の深刻さを認めようとせず、オーストラリアはこれまで似たような危機的状況を乗り越えてきたと語った。しかし、これまで示された証拠からは、モリソンが間違っており、国際社会による断固とした行動が必要であることが浮き彫りとなっている。オーストラリアでこのままの状況が続けば、大きな問題を抱えるのは同国だけでなく、世界全体だ。

オーストラリアの火災は、科学者の警告を無視すれば何が起きるかを示している。同国で起きていることは、燃えるものがある場所ならばどこであってもいずれは起きる問題だ。人々は死に、家は燃え、種は絶滅し、失われたものは二度と取り戻すことができない。

これを緊急事態と考え行動を起こさなければ、世界中でこれから確実に森林火災が増えるだろう。不便をもたらしたり、一部の人が他よりも大きな影響を受けたりするような緊急措置は人々から望まれないかもしれないが、たとえそうだとしても実行しなければいけない。代替策は存在しないのだ。緊急事態には緊急措置が必要だ。しかし今のところ、これを緊急事態と考え行動している人は見当たらない。

オーストラリアを見てほしい。そこにあるのは、私たちの未来の姿だ。気候の緊急事態を無視し続ければどうなるかを示しているのだ。それでも多くの人は目を背け、無視し続けるだろう。これはいたって単純ながらも、悲しいことだ。

編集=遠藤宗生

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