米国のフライト満足度調査 長距離便、格安航空が高評価に

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空の旅で満足した体験をしたいなら、次のことを実践してみよう。1月に長距離便に乗る。格安航空会社のベーシックエコノミーの席を選ぶ。米国の国内線では小さめの空港を選び、国際線では豪華な空港を選ぶ。

また、無駄なぜいたくはやめること。今回で3度目となる旅行計画アプリ「トリップイット(TripIt)」の年次報告書「Happy Travelers Report(幸せな旅行者の報告書)」によると、コストパフォーマンスの高さはフライトをどれだけ楽しめるかに確実に影響する。

同アプリは、ユーザーが星1つ~5つの評価をつけた100万件以上のフライト評価のデータを分析し、空の旅をする人の満足度に最も影響を与える要素を調べた。結果の中には予想できるものもあったが、意外なものも多数あった。

短距離と長距離の便が好まれる

調査ではまず、飛行時間が利用者の満足度に影響を与えるかどうかを分析した。3時間以下の短距離フライトは満足度が非常に高く、平均4.34の評価を得た。一方、最も評価が高かったのは12時間を超える長距離便で、平均4.35だった。

評価が高かった国際便トップ3は、ダラス発シドニー行き(17時間)、ニューヨーク発ドバイ行き(12.5時間)、シカゴ発東京行き(13時間)だった。最も評価が高かったダラス発シドニー着の満足度は、国際便の平均よりも平均9%高かった。

長距離便の満足度が最も高い理由ははっきりしないが、長距離便ではエコノミーを含め全クラスで機内エンターテインメントやサービスがより充実していることが理由かもしれない。あるいは、単に遠方に旅することに対するわくわく感が影響している可能性もある。

満足度が高いのは冬と春

これは驚きの結果だ。季節別にみたところ、冬と春にフライトを利用した人は夏に旅をした人よりも満足度が顕著に高いことが分かった。この一因には、夏は運賃が高くなり、人の数も増えるというデメリットがあるかもしれない。1月のフライト評価は6月よりも39%高かった。

最も重要なアメニティーは席の快適さ

これは、機内の座席数を可能な限り増やそうとする航空会社が注目すべき結果だ。トリップイットの調査では、乗客にとって席の快適さはWi-Fiよりも6倍重要であることが分かった。2番目に重要なのは機内サービスの良さで、客室乗務員も乗客の満足度に大きく影響を与えることが示された。
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編集=遠藤宗生

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