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2020.01.03

2010年代に大幅に保有資産を増やしたビリオネア、上位10人

ジェフ・ベゾス(Getty Images)


バルマーはCEO退任から1か月後、取締役を退く際に「私はマイクロソフトに心血を注いできた──これまでの34年間もそうだったし、その点はこれからもずっと変わらない」と宣言した。さらにバルマーはこう付け加えた。「この会社は、さらなる高みに達するだろう。私はそれを誇りに思う。そして、保有する株式を通じてその恩恵を受けようと思う」

保有資産を増やしたビリオネア上位10人のうち8人については、自ら創業した、あるいはかつてトップを務めた企業の株式が、資産の80%以上に達する。この8人には、ここまでに紹介したバルマーやバフェットだけでなく、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ、LVMHのベルナール・アルノー、アマゾンのジェフ・ベゾスも含まれている。

離婚による財産分与が史上最高額に達してもなお、ベゾスは2010年からの10年間に最も資産を増やしたビリオネアであり、その増加分は974億ドル(10兆6312億円)にも達する。さらに世界長者番付での順位も、2010年の43位から、2019年にはトップの座にのぼりつめた。

元英語教師で、中国の貧しい境遇から身を起こしたジャック・マーの場合は、アリババの株式が資産の約60%を占めている。同社はマーが資本金6万ドル(約650万円)で創業した企業だが、それから20年で、電子商取引分野の巨大企業に成長した。2014年9月に行われたニューヨーク証券取引所への上場は、当時としては史上最大のIPOだった。

マーの資産のうち9%は、アリババグループのフィンテック関連会社、アント・フィナンシャルに由来するものだ。アント・フィナンシャルは世界で最も評価額の高いユニコーン企業で、その評価額は1500億ドル(16兆3724億円)に達する。10年前の資産額は12億ドル(1310億円)だったマーだが、2019年の世界長者番付では中国人の最上位に立った。

保有資産を増やしたビリオネア上位10人のなかで、その資産に占める1社の株式が過半数に達していないのは、ビル・ゲイツだけだ。ゲイツは、その富の源泉となったマイクロソフト株の大半を売却ないし寄付しており、現在はより多角的な投資ポートフォリオを構築している。2010年代に、その資産は546億ドル(約5兆9596億円)増加した。
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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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