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2020.01.07 12:30

ツイートで日本の正月をジャック。「社運を賭けた」ツイッタージャパンの狙い

ツイッタージャパンの笹本裕代表(左)と國田賢太郎氏

ツイッタージャパンの笹本裕代表(左)と國田賢太郎氏

2020年を迎えたこの年末年始、街中で、駅で、ツイッターのブルーの鳥のマークを見かけた人は少なくないのではないだろうか。

年間のツイート数が最も多いのは年末年始だという。ツイッタージャパンによると、2018年の年末から2019年の1月中旬にかけて、約16億ものツイートがあった。

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ツイッター ジャパン 提供

年明けからは、ツイッタージャパンによる電車内広告のジャックが始まった。関東圏ではJR京浜東北線や東急田園都市線、東急東横線、関西圏では環状線や名古屋の地下鉄、福岡市地下鉄箱崎線などの車内に、ツイッターの利用者がこれまでにつぶやいたツイートがそのまま掲示され、新年のムードを斬新な手法で演出した。

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ツイート「そのもの」を使うインパクト

それだけではない。神田明神では元旦に初詣にきた人々に、ツイートをプリントした角餅を配った。その数2020個。運よく受け取った人の中には、早速ツイッターにアップした人もいた。

ツイッター 餅

また、浅草寺や川崎大師、伏見稲荷、名古屋の熱田神宮、福岡の太宰府天満宮の5箇所でも初詣の参拝に合わせてデジタルサイネージの広告展開をおこなった。

ツイッタージャパンが国内でこんなにも大規模にキャンペーンを展開したのは初めてのこと。特筆すべきは、そのクリエイティブすべてに、ツイッターの利用者がこれまでに実際につぶやいたツイート「そのもの」が使われているということだ。利用者の生の声をそのまま広告に掲載している。その狙いは──。

米国でも話題

実はツイッターは昨夏以降、同様のキャンペーンを米国で展開し、話題になった。一般利用者のツイートを広告のクリエイティブとしてそのまま使い、ツイッター自体の魅力を広く伝えようという試みは面白いとメディアにも多く取り上げられた。

ツイッターというサービスを利用者の生の声で定義づける試みとも言える。

年末には12月27日から、話題の著名人や人気キャラクターによる新年へのカウントダウンツイートも用意した。ドラゴンクエストウォーク、ワンピース、日向坂46、ソフトバンクホークス、錦戸亮がタイムラインを盛り上げた。

新年の抱負を筆文字でツイッターに投稿してもらう「2020ガチ抱負ゆる抱負ジェネレーター」にも年末から多くの利用者が参加。手書き風の筆文字の抱負がタイムラインを彩った。

ツイッター
ツイッターより

なぜ年始にこのような大規模かつチャレンジングなキャンペーンを仕掛けたのだろうか。
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文=林亜季、写真=小田駿一

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