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私の身体は誰のモノか?
40歳を過ぎてSMに明るくない自分が恥ずかしいと思っていた頃に出会ったバー「ROOM」。
Mでしょ?やっぱりね~。なんて、したり顔でセグメントしていた幼き私も、いくらか大人になってマルキドサドの小説に手を付けたりしても精神的にはまだまだ子供で。更に無駄に凝り固まったセクシャリティは強固で崩しがたく、サド先生の言葉は自分事には降りてこない。
しかしそこを小さなトンカチでコツコツと徐々に確実に壊してくれるのが、お酒と共に語らえる、こういうお店のように思う。
ボンテージを着た優しいお姉さま達が、SMの世界の初心者にも優しく、その世界のことを語ってくれる。上品な中世ヨーロッパの侯爵夫人の衣裳部屋のような可愛らしい内装で、大人の教養としてのSMについて学んで遊べる至極のお店。
……私の身体は一体誰のモノなのだろうか?
新宿 ROOM(SMバー)
Twitter @ROOM2467
新宿区歌舞伎町2-46-7 第3平沢ビル4F
新しいカオスで「共犯者」に
歌舞伎町の中心、風林会館の真向かいに今年オープンしたクラブ「オリヅル」。
オープニングパーティーには歌舞伎町には滅多に訪れないようなクラブミュージック界隈の方々が集まっていた。それは歌舞伎町では異様な光景だった。しかし、オリヅルが求めている光景は、このような港区・渋谷区で見たことあるようなものを作ろうとしている訳ではないと思う。この歌舞伎町というカオスな街と音楽の融合。つまり新しいカオス。
まるでスタジオのようなハイエンドな音響と随所に仕掛けがある空間デザインで大人も楽しめるクラブ空間。若手実力派からキャリアを重ねたベテランDJまで、ハウスやテクノを中心に日によりバラエティを楽しめつつ、本格的な音を楽しめる。良質な音に包まれて風鈴会館を見下ろす朝方の光景は、時間のリズムを狂わす。今後このコミュニティがどう進化していくか楽しみ。
その共犯者になりませんか?僕はなりたい。
ナイトクラブ オリヅル
東京都新宿区歌舞伎町1−3 梅村ビル 5F
歌舞伎町のお作法を指南
テルマ―湯の斜め後ろのゴールデン街の端っこの一角の2階にあるシーホース。
ゴールデン街の人気者、マチルダが店主を務める。圧迫感のある狭い店で、隣り同士の距離が近いのがゴールデン街の魅力。その魅力を担保しつつ、ここは3メートルはある天井の高さが居心地の良さを作ってくれている。
マチルダ厳選の日本酒をやりながら、日替りのアテを摘んで、現代のゴールデン街の遊び方を指南して頂いて、歌舞伎町大学に入学してください。先生は歌舞伎町のお作法を優しく教えてくれます。是非、ここから歌舞伎町の夜遊びを拡げていってください。
バー シーホース
Twitter @seahorse8ban
東京都新宿区歌舞伎町1丁目1−5 新宿ゴールデン街 あかるい花園8番街 流民2階
さあ新年。新宿で、新境地に飛び込んでみては。
最後に、2020年を迎えるにあたり、僕には懸念していることがある。ゴールデン街の事例から伝えたい。