ワインセラーとベーカリーに注目
さて、日本でもコストコは長くブームになっているようだが、どうせ会員となり、年会費を払っているのなら、アメリカへの旅行でも、ぜひコストコを使ってもらいたいと、ささやかな提案を申し上げたい。
日本のコストコのウェブサイトに行くと、日本の会員カードは世界中のコストコ700店舗で利用できると書いてある。滞在中の飲み水を買う場合、まずコストコでペットボトルの水を買い置きしておけば、1本300円以上もするホテルの水を飲まされなくていい。
さらに、コストコのワインセラーとベーカリーは注目だ。アメリカのワイン販売市場は激化する一方だが、コストコのワインセラーは、カリフォルニアワインを中心に評価が高く、コスパの良いものしか置いていない。それでも100を超えるセレクションがあり、ワイン好きにはぜひ見てもらいたいコーナーだ。
またベーカリーは、それぞれのリアル店舗で、焼き立てのフレッシュなものを出しているのでとても美味しい(日本のコストコ利用者によると、アメリカのベーカリーで出しているものは、日本のものとは似ていても、まるで違うらしい)。
とくにクロワッサンやマフィンはかなりの人気商品だ。ホテルのまずい朝食に高いお金を出して、寝不足で不機嫌なウエイトレスにチップを払うくらいなら、朝食は、コストコのマフィンで済ませてはどうだろうか?
筆者は、個人的には、コストコの1000円で買えるアップルパイは、アメリカのどこを探しても、これ以上コスパの良いものはないと思っている。ピザくらいの大型サイズで、りんごをたっぷり使い、しっかりしたパイ生地にシナモンの風味を添えたアップルパイは、食べきれぬことを覚悟で、ぜひ試してほしい。
コストコのフードコートでは、ホットドックとピザは常に新鮮なものが買える。熱いピザをその場で食べ、ホットドッグのほうはアルミホイルに包んであるので、しばらく持ち歩いて、時差ボケで小腹が空いた時のためにテイクアウトしたらどうだろう。
それと、観光地で売っている安物のTシャツを求めるよりは、ちゃんとしたTシャツをコストコのワゴンセールでたくさん買うほうがよい。ワゴンセールには、ブランド物のスニーカーやポロシャツ、短パンなど常に良い品物を置いているので、ぜひ見ておきたい。ただ、試着室がないので、裾丈を詰めるような衣服は敬遠したほうがいいかもしれない。
言うまでもなく、チョコレートやスナック類の「ばらまき形」のお土産は、コストコ以上に便利に買えるところは全米どこにもない。個別に包装されたお菓子類を10個、20個単位で便利に持って帰る。職場で配るのには最適だ。
また、ビタミンなどのサプリメントは膨大な種類があり、クオリティーの高いものが安く出ている。また男性の場合、育毛剤のミノキシジル(成分5%)がプライベートブランドで手に入るのは、文字通り、日本で買うのとは桁が違ってくる強烈なコスパだ。筆者は、インフルエンザの予防接種もコストコで済ましている。