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2019.12.25

米国人の7割に「サイバートラック」は不人気、調査で判明

Artist_Studio / Shutterstock.com

テスラのイーロン・マスクCEOは11月21日、SF映画から飛び出してきたかのような新型の電動トラック「サイバートラック(Cybertruck)」をお披露目した。

サイバートラックのボディはステンレス製で、窓ガラスは防弾仕様、牽引力では他のピックアップトラックを大きく上回るという。しかし、この車は平均的な米国人には不人気のようだ。市場調査企業PiplSayが約2万1000人のアメリカ人を対象に実施した調査で、サイバートラックに前向きな評価を与えたのは、全体のわずか29%だった。

この数字は、サイバートラックへの関心の高さと比較するとかなり残念なものだ。マスクによると、製造開始は2021年後半になる予定だが、既に25万人以上の人が予約注文を行ったという。

しかし、ここで気になるのは予約の際の前払い金がわずか100ドルで、全額払い戻しが可能だという点だ。納車まで最低2年は待たされることを考えると、予約を取り消す人が続出しても不思議ではない。

イーロン・マスクやテスラのファンは、サイバートラックに熱狂しているが、一般人はさほどこの車を気に入っていないとPiplSayは述べている。

サイバートラックに前向きな評価を下した人は意外に少なく、全体の29%だった。そのうち20%はサイバートラックが「クールで未来的だと思う」と答え、9%は「新時代の車にふさわしいデザインだ」と回答していた。

一方で、回答者の71%がネガティブな印象、もしくは無関心だった点が気になる。この車に「関心がない」と答えたのは27%で、そのうち16%が「利用シーンが想定できない」と述べ、11%は「ばかげている」という反応だった

さらに、ネガティブな意見を持つ44%の人々は次のように答えていた。「実用性ゼロの金持ちの用の車」(12%)、「防弾仕様のトラックは要らない」(11%)、「何に使うのか想像できない」(11%)、「テスラはデザインの刷新よりもEVの価格の引き下げに注力すべきだ」(10%)。

テスラにとって良いニュースがあるとすれば、人々がマスクの「これまで無かった車を送り出したい」という姿勢を評価している点だ。しかし、回答者たちは現状よりサイズの小さな車を求めている。

PiplSayの調査で、全体の46%が「サイバートラックの小型版があれば気に入るだろう」と述べた。また18%は「別のデザインなら気に入るかもしれない」と回答した。

しかし、全体の54%は「サイバートラックに関心がない」と述べていた。そのうち32%は「小型版があったとしても欲しくない」と答え、22%は「EVそのものに関心がない」と回答した。

編集=上田裕資

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