──ありがとうございます。最後に、本メディアの読者に対してメッセージをお願いいたします。
私はビジネス的な成功にはあまり興味がなくて、関心があるのは「その人が本当に心から毎日楽しい、幸せだと思って生きているか」です。
正直、起業は「幸せに生きる」という観点でいくとすべての人にはおすすめしません。なぜならば、生きる上で気にすることが増えると執着が増えるからです。それでもなお起業する、というのであれば、「結果と人の心はコントロールできると思わない方が良い」というメッセージを贈りたいです。
いくら頑張ったとしても業績や仲間、お客様は完全にはコントロールできません。そういうコントロールできないことではなく、自分のやりたいことをやりきること、人に尽くすことで自分が喜びを感じることに集中してほしいです。そのような考えでいれば、毎日幸せに仕事ができるなと思います。
──「経済的に成功したい」「みんなによく見られたい」という動機で起業したら幸せになりにくいということでしょうか?
そうですね。「孫正義さんのように、成功したい」といったような他者との比較で自分の幸せを考えると、いつまでたっても自己肯定が出来ないまま人生が終わってしまうと思います。
一方で、執着を捨て、自分のやりたいことに集中できる人には、起業は本当に幸せになれる可能性のある選択肢だとも思います。他者や結果といった不確定因子ではなくて、全部100%自分の責任だと思える立場、そういったマインドでいられるならば、毎日幸せに過ごせるのではないでしょうか。
連載:起業家たちの「頭の中」
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