今回は真子氏に、起業家として重要な素養や、テクノロジースクールの未来などをドリームインキュベータの下平将人が聞いた。(全5回)※本記事は2018年6月に掲載したインタビュー記事に加筆・修正を加えております。
プログラミングは国語や算数と同じ、「教養」のひとつ
──日本のプログラミング教育に対する危機感はお持ちでしょうか?
正直、世界に比べてとても遅れていると思います。日本の方は、プログラミングを学ぶことに「短期的な利益」があるかどうかを聞いてくることが多いんですが、プログラミングというのはもはや教養で、すべての物事の考え方のベースになるものであり、母語を学ぶのと一緒だと考えています。
テクノロジーがどのように動いているのか、世の中のアプリやサービスがどのように作られているのかは教養として学ぶべきであり、体験すべきだと思います。アメリカだと「教養としてのプログラミング」が当たり前のように根付いていますが、日本ではまだ「やるべきかどうか」の論調が強い状況です。国語や算数と同じく、教養としてプログラミングが学ばれる世の中が早くくることを願っています。
結果と人の心はコントロールできると思わない方が良い
──在学中起業されている真子さんならではの「学生が起業する時に気をつけるべきポイント」をお教えください。
学生起業家が気をつけるべきポイントは「結果が出るビジネスをやる」ということかと思います。
私は先ほどもお話しした通り、ビジョンありきで事業を考えてしまい、ターゲットは誰なのか、解決すべき問題は何かということを曖昧に考えてしまっておりました。そういう発想は知識量と経験が足りない若手起業家にありがちです。「これならお金を払っていただけるお客さんがいる」と明確にイメージできる事業をやることが重要だと思います。