ビジネス

2019.12.23

アルファベット新CEOの給料は年間「2億2000万円」と株式報酬

サンダー・ピチャイ(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

来年1月からアルファベットのCEOを兼任するサンダー・ピチャイの給与は、大幅にアップする。2015年からグーグルCEOを務めてきたピチャイは12月上旬、アルファベットの次期CEOに任命された。

彼の給与は2020年1月から200万ドル(約2.2億円)に引き上げられることが先日、米国証券取引委員会(SEC)に提出された書類で判明した。ピチャイは給与以外にも多額の株式報酬を受け取る。

株式報酬は2020年から2022年にかけて付与され、その価値はパフォーマンス次第で2億5000万ドル近くに達することになる。

彼の以前の給与は年間65万ドルで、2016年以降に約2億ドル分の株式を付与されていた。ただし、今年5月のブルームバーグの報道によると、ピチャイは既に十分な支払いを受けたとして、2018年に新規の株式報酬を辞退していた。

グーグル共同創業者のセルゲイ・ブリンと、先日アルファベットCEOを退任したラリー・ペイジらは、年間1ドルの給与しか受け取っていなかったが、両名ともグーグルの支配株主だ。

アルファベットの全社員の給与の中央値は24万6804ドルとされている。ただし、この数値は同社の「影の労働者」である契約社員の給与を含んだものではない。アルファベットは今年、米国で雇用する全ての契約社員の時給を15ドル以上に引き上げ、包括的な健康保険も提供すると宣言した。

新たにアルファベットCEOに就任したピチャイの前途には、困難な課題が待ち受けている。デジタル広告に次ぐ、新たなビッグビジネスを模索中のアルファベットは、新規事業への投資がかさみ、直近の決算では同社としては稀な利益の減少を記録した。

アルファベット傘下には自動運転のウェイモや、気球式インターネットのLoon、ヘルステック分野のVerilyなど様々なスタートアップ企業があるが、利益の大半は今でもグーグルが生み出している。

一方、アルファベット社内では社員と経営陣の対立も生じている。2019年は、グーグル社員らの抗議デモが相次いだ年だった。同社は今年、5人の社員を、会社のポリシーに反発する活動を指揮したことを理由に解雇したとされている。

編集=上田裕資

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