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Rob Crandall / Shutterstock.com

世界最大のコーヒーチェーンである、スターバックスの強敵が誕生しようとしている。

米国でスターバックスを追撃する「ピーツコーヒー(Peet’s Coffee)」と、オランダのコーヒー大手「ヤコブ・ダウ・エグバーツ(JDE)」が12月17日、合併すると発表した。統合によって生まれる新会社「JDEピーツ」は来年、アムステルダムの証券取引所に上場する見通しという。

JDEピーツの年間売上は78億ドル(約8550億円)に達する見込みで、140カ国以上に拠点を構えることになる。スターバックスの直近の通年売上は265億ドルとされていた。

食品大手のネスレは昨年、スターバックスに約72億ドルを支払い、スーパーや百貨店などの小売店で扱うコーヒー豆の販売権利を入手していたが、JDEピーツはネスレにとっても強敵になる。ネスレは今年、同社の世界のコーヒー豆の売上がスターバックス関連の商品も含め、約190億ドルに達したと述べていた。

ピーツコーヒーとJDEの2社は、ともにルクセンブルクの投資ファンド「JAB」の傘下にある。JABはドーナツチェーンの「クリスピー・クリーム・ドーナツ」や、飲料の「ドクターペッパー・スナップル・グループ」も保有しており、化粧品大手のコティの筆頭株主でもある。

JDEピーツがどのような事業プランを描いているかは定かではないが、1966年に設立されたピーツコーヒーは、「クラフトコーヒーの元祖」を名乗る企業であり、同社がスターバックスを意識していることは明らかだ。

2020年1月に設立されるJDEピーツのCEOには、25年に渡りP&Gやハインツなどの大手企業の幹部を歴任したCasey Kellerが就任する。

ただし、ピーツコーヒーの店舗数はスターバックスと比べればわずかなもので、米国では8州のみで店舗を運営している。一方、同社のコーヒー飲料及びコーヒー豆は、全米の1万5000カ所のスーパーやコンビニで販売中だ。


David Tonelson / Shutterstock.com

ユーロモニターのデータによると、米国のコーヒー専門店市場におけるスターバックスのシェアは2018年に約67%に達していたが、2位のピーツコーヒーのシェアは1.2%と、大きく引き離されていた。

また、グローバルではスターバックスのシェアは46%で、それに続くのがコカ・コーラ傘下のCosta Coffeeや、マクドナルドのMcCafeで、共に3.1%のシェアで2位を争う状態とされた。ピーツコーヒーは12位だった。

JDEと合併後にIPOを視野に入れるピーツコーヒーが今後、グローバルで規模を拡大していくことは確実といえる。

編集=上田裕資

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