「遊び」で変わる地域とくらし


地域のイベントではあるが、「燕三条 工場の祭典」は、初期の頃から外部の視点も取り入れた。

例えばアートディレクションは、東京にあるクリエイティブ・ユニットSPREADが手がける。祭典の期間中には、一見工場には似つかない鮮やかなピンク色のストライプが溢れるが、これは通常、危険な工場にある「黄色と黒」のトラロープに対して、工場を開放しする4日間だけ、安全性を伝えるべくシルバー×ピンク色に変えているのだ。


ピンク色のストライプで、燕・三条の町が彩る

ちなみにこのピンク色は、多くの工場で使っている炎から着想しているという。工場の炎は、一般より温度が高く、鮮やかなピンク色っぽく見えるのだ。イベント当日は、燕三条駅前をはじめ、工場がピンクのストライプ一色となり、明るい雰囲気を醸し出す。

工場だけじゃない3つの「KOUBA」

「燕三条 工場の祭典」では、工場を「KOUBA」と表記して展開しているの特徴だ。その表記には「工場」だけではなく、農業に取り組む「耕場」と、地元の産品に触れて購入できる「購場」の3つの意味が込められている。

「耕場」としては、果樹園や農園、ハーブガーデンなどが参画し、ものづくりの魅力を発信している。また、工場でつくられた鋏などの道具で実際に使用した収穫体験も展開している。


三条果樹専門家集団によるミステリーツアー

「購場」では、道の駅、ショップ、金物卸商などが参画。「工場」だけではなく、「耕場」や「購場」があることで、来場者の興味関心の幅も広がっていく。

実際、期間中の販売売上は毎年顕著に増加している。今年、参加工場で販売された製品の合計額は、5年前の約10倍。それだけ、工場の物産を購入している人たちが増加していることがうかがえる。

文=内田有映 取材協力・写真提供=「燕三条 工場の祭典」実行委員会

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