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2020.01.01

「世界三大投資家」たちの、幼い頃からの共通点

左からウォーレン・バフェット、ジム・ロジャーズ、ジョージ・ソロス

世界を変えるイノベーションの陰にはいつも、投資家の存在がある。

「投資家」と一言で言っても、そのキャリアの積み方や投資先は様々だが、ここでは「世界三大投資家」に数えられる3人の投資家と、彼らのある共通点を紹介したい。


ウォーレン・バフェット

「投資の神様」と呼ばれる、1930年生まれ、アメリカのネブラスカ州出身のウォーレン・バフェット。フォーブスが2019年3月に発表した世界長者番付では資産総額約825億ドルで3位にランクインしている。

7〜8歳の頃から投資に興味を持ち始め、11歳になる頃には、オマハ公共図書館にある投資関連の本は読破していたという。現在はバークシャー・ハサウェイという投資会社の会長兼CEOを務めている。

彼の投資方針は「バリュー投資」。基本的に自分がよく知る企業や業界の株しか購入せず、価値があると判断すると低い値段で買い続け、長期的に値上がりを待つ。

バフェットは「素晴らしい価格でまあまあの企業を買うよりも、適正な価格で素晴らしい企業を買う方がはるかに良い」と述べており、本質的に価値ある企業に投資することの重要性を解いている。

また、「リスクをもたらすのは、自分の行動を理解していないことだ」という言葉からは、情報を得ること、学び続けることで自分の決断・行動の意味を理解する重要性を学ぶことができる。

ジョージ・ソロス

「イングランド銀行を潰した男」と呼ばれる、1930年生まれ、ハンガリーのブダペスト出身のジョージ・ソロス。ユダヤ人としてホロコーストを生き抜いた壮絶な経験を持つ。

5歳にしてハイパーインフレーションの下にあったハンガリーで、初めて通貨取引を経験したという。

「史上最強のヘッジファンド」と言われるなど、数々の伝説を残したほか、多額のポンドの空売りを仕掛けた結果、イギリスがポンド危機に陥り、「イングランド銀行を潰した男」と呼ばれるようになった。

彼は「私の実践的スキルを要約せよ、と求められたなら、ただひとこと『サバイバル』と答えるだろう。まず生き残れ。儲けるのはそれからだ」と述べており、投資家として市場に残り続けることの重要性を主張。

「市場は常に間違っている」という信念を貫き、いかなる時も、市場や自身の仮説にも欠点があることを認めるのも重要なスキルであると宣言している。

ジム・ロジャーズ

「冒険投資家」と呼ばれるほどの旅好きとしても知られる、1942年生まれ、アメリカのアラバマ州出身のジム・ロジャーズ。5歳でピーナツを売っていたなど、幼い頃からビジネスへの興味を示していた。

73年にジョージ・ソロスと共に設立したクォンタム・ファンドでは、10年間で4200%という驚異的なリターンを叩き出したのち、37歳で引退。

現在に至るまで、大学での教鞭や数々の講演やインタビューに応じている。また、リーマンショック、トランプ当選、北朝鮮開国など、その高い予見力が注目を集め続けている。

「他人が目もくれない場所にチャンスは転がっている」という言葉の通り、目の前の現状に惑わされず、常に未来を見据えた投資を行ってきたロジャーズ。少子化問題や負債の多さなどから日本株は保有しないと公言しており、南北朝鮮半島統一を見据えて、現在は韓国株に着目している。

11歳になる頃には、投資関連の本を読破していたバフェット。そして、5歳にして通過取引を経験したソロスと、お金を儲けることを学んでいたロジャーズ。彼らは三者三様に、幼い頃から「天才」としての頭角を表していた。

文=齋藤優里花 写真=gettyimages、shutterstock

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