これにより自動運転のデリバリー車両を用いた、生鮮食料品やピザの宅配実験が可能になる。DMVは間もなく、企業からの申請の受け付けを開始する。
従来のカリフォルニア州の規則では、自動運転の試験走行が認められるのは人を乗せる車両で、貨物を運ぶトラックなどは除外されていた。
カリフォルニア州では、2014年から自動運転車の試験走行の認可が開始され、2018年4月には、セーフティドライバーが同乗しない無人の自動運転の許可申請の受付も始まっていた。
12月5日時点で、カリフォルニア州でセーフティドライバーが同乗する自動運転車の走行許可を持つのは65社となっている。ウェイモは完全に無人の自動運転の許可を得ているが、リモートでの監視が義務づけられている。
今回のルール変更は、ソフトバンク傘下のビジョン・ファンドが出資するデリバリーロボットのスタートアップ「Nuro」などには追い風になる。Nuroはウォルマートと組んで、テキサス州ヒューストンの都市部で生鮮食品のロボット配送を始動させようとしている。
Nuroはトヨタのプリウスをベースとした自動運転車両のほか、配送に特化したロボット車両の「R2」を用いて、生鮮食料品などの配達を行っている。ヒューストンで同社は、歩道ではなく、車両用の公道上でロボット配送のテストを進めている。
Nuroの公共ポリシー担当のAidan Ali-Sullivanは、Mediumの投稿で、「カリフォルニア州のルール変更に興奮している。地域の経済を変える取り組みが可能になる」と述べた。
「規制の緩和によって、消費者の利便性を高める新たなサービスの創出が促される。生鮮食料品や食品などの、地域のプロダクトの販路を拡大できる」と彼は続けた。
Nuroは間もなくカリフォルニア州に認可の申請を行うという。来年には同社のデリバリー車両のR2が、サンフランシスコの公道を走ることになりそうだ