中央値と平均値、両方に存在する問題
また、もう一つの大きな問題として、給与格差の計算に中央値を使うとしても平均値を使うとしても、従業員の男女比がまったく考慮されないことがある。会社に男性従業員が3万人いるのに女性は1人だけで、その人が良い給与をもらっているとすれば、給与面では男女平等が達成されていると正当に主張できる
スターバックスのウェブサイトで経営陣紹介ページをざっと確認したところ、45人のうち18人が女性だった。これは非常に素晴らしく、スターバックスが誇れる割合だ。しかし、それは平等ではない。経営チーム内の人種に関しては、白人に見える人の数が有色人種の数をはるかに上回っていた。
そのため、スターバックスを含め多様性に関するデータを公表する企業は、平均給与の格差(組織内の役割により分けられたものが好ましい)と、各役割における男女比を報告すべきだ。こうした数字を基にすれば、その組織の性の平等に関してより深い見識を得ることができる。
スターバックスは男女・人種間の給与格差を計算したことや、その素晴らしい結果について称賛されるべきだ。同社は明らかに進歩的であり、他の企業が刺激を受けてそれに続くことを祈っている。しかし、企業にデータを公表するよう促す以上、私たちは全ての関連データを発表するよう促さなければならない。