国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

ホンダのS2000 20th Anniversary Pro-totype

2020年1月10日にスタートする東京オートサロン。そこで1999年にホンダの創業50周年を記念する車両として生まれたS2000自体が、20周年を祝うことになる。「S2000 20th Anniversary Pro-totype」という記念車が発表されるのだ。

このドレスアップ・モデルを用意するのは、ホンダの社内カスタマイズ部門を担当するホンダ・アクセスだ。20年前にS2000が初めて登場した時には、「9000回転まで元気に回る」という点で業界を圧倒した。

その自然吸気の2.0リッター4気筒エンジンは力強く、250psと136Nmを発揮。また、6速M/Tの優れたシフトフィールが国内外のメディアに絶賛され、2005年に英国トップギアの顧客満足度調査ではダントツ1位を獲得した。

しかし、今回のマイナーチェンジは化粧し直しで、多少のサスペンションのチューニングにすぎないので、S2000のファンにそれほど期待されては困る。例えば、このティーザー写真で見られるように、フロント・バンパーがよりシャープになり、赤い本革シートが追加されている。コーナリング性能をあげるために、「サスペンションも多少いじっている」とホンダ広報は言うけど、どの程度調整されているかはわからない。

S2000は2009年に生産中止になったので、来年中に、新車モデルが登場することはない。この記念車は、あくまでもS2000の可能性を探る車両だそうだ。既存のS2000のオーナーたちが、ホンダから同車に追加されている新しいパーツが買えるかどうかも未定となっている。

東京オートサロンで、実はホンダからもう1台の懐かしいモデルが用意される。それは、初代シビック・タイプR(EK9)をベースにした「Civic Cyber Night Japan Cruiser 2020」というネーミングの持ち主。

1997年に登場した初代タイプRは特にアメリカや日本でヒットとなり、カスタマイズの世界ではトップセラーになった。その理由は格好いいルックス、185psの4気筒エンジンのキビキビしたレスポンス、クロスレシオの6M/T、それに軽快なハンドリング。


Civic Cyber Night Japan Cruiser 2020

ホンダによると、タイプRの記念車は、「EK9のタイプRをベースとした“世代を繋ぐ”クルマ。ターゲットは現代の若者に再設定し、過去のシビックが持つシルエットや身近な存在感をそのままに、近未来が入り乱れたネオジャパンに映えるモダナイズを施したモデル」だという。前の世代、新しい世代をターゲットしてして、チューナーに受けたいということだろうね。

今週ホンダが一般公開した「車両が銀色、路面がパープル色」という派手なコントラストのイラストを見ると、同社がいかにカスタマイズ市場を狙っているかがうかがえる。

でも、20年前のS2000と、22年前のシビック・タイプRをカムバックさせるわけにはいかないので、これらの記念車のイメージやテイストを何らかの形で現代や近い将来の車両に当てはめようとしているようだ。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
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文=ピーター・ライオン

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