合衆国魚類野生生物局(FWS)は環境保護団体からの報告を受け、調査に乗り出したことを認めた。トランプ・ジュニアは射殺したヒツジの体の一部を、記念品(トロフィー)として米国に持ち帰った疑いがある。
非営利の報道組織プロパブリカが12月12日に報じたところによると、トランプ・ジュニアは今年、モンゴルを旅行した際に絶滅の恐れがある野生のヒツジ「アルガリ」を許可なく射殺し、現地の法を犯したという。FWSはこの報せを受けて調査を進めている。
NPOの生物多様性センターは、トランプ・ジュニアが獲物の体の一部を持ち帰り、米国の法律に違反していないか調査を行うよう求めている。
トランプ・ジュニアの広報担当者は、「トランプ氏は私費でモンゴルに旅行し、必要なライセンスは全てサードパーティの代行業者から得ていた。これは狩猟分野では一般的な行為だ」と述べた。
報道によると、トランプ・ジュニアは狩猟の前ではなく、事後承諾の形で許可を得ていたが、そのプロセスでモンゴル政府から特別待遇を受けていた疑惑が持たれている。また、一部報道によると彼は、モンゴルに出発する直前にモンゴルの大使をトランプのフロリダの別荘「マー・ア・ラゴ」で接待していたとされる。
動物愛護団体は以前からトランプ・ジュニアを目の敵にしてきた。2016年の米国大統領選挙の際には、彼と兄弟のエリックらが狩猟のトロフィーを自慢する写真が強い批判を浴びた。トランプ・ジュニアは射殺したヒョウやゾウ(象)、巨大なアメリカアカシカと共に写真に収まっていた。
一方でフォーブスの取材に、合衆国魚類野生生物局はトランプ・ジュニアの狩猟に関する抗議の声を受け取ったことは認め、「対応を検討中である」としたが、正式な調査を開始したとは話していない。