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堀江裕介(右)と田村 淳(左)

The MACALLAN x Forbes JAPAN
The Greedy Talk ~成功の先を目指す貪欲な挑戦者~

<対談第1回>
堀江裕介 dely株式会社 代表取締役/CEO
田村 淳 ロンドンブーツ1号2号

「MAKE THE CALL」―リスクを恐れず、大胆な決断で成功を勝ち取るーという信念をもつ、ラグジュアリーウイスキーブランドのザ・マッカランとForbes JAPANが創設した「The Greats of Greed Award」。さらなる成功を目指し貪欲に挑戦するCEO4名が選ばれた。このAwardのアンバサダーには田村淳が就任。田村淳が紐解く、CEO達の挑戦し続けるための原動力とは。


ザ・マッカランの芳醇な香りが漂う特別な空間。田村淳が迎え入れたゲストは、2019年12月にアプリのダウンロード数が2,000万を突破した国内最大級のレシピ動画サービス「クラシル」を展開するdely株式会社 代表取締役/CEO・堀江裕介だった──。

アプリの2,000万ダウンロードにも「まだ満足していない」

田村 淳(以下、田村):「クラシル」アプリのダウンロード数が2,000万を突破したと聞いて、非常に驚きました。

堀江裕介(以下、堀江):2016年から3年半かけてたどり着きました。しかし当初は「そんなアプリ、うまくいくはずがない」と言われてばかりだったんです。

田村:いまではあって当り前のアプリになっていますが……?

堀江:そうなるまでが大変でした。

田村:その高みに上り詰めて、堀江さんは満足していますか?

堀江:いや、まだですね。なぜなら「クラシル」は、まだ“欠かせないもの”にはなれていませんから。この世界、競合はすぐに生まれてきます。ピーク時にはレシピ動画のジャンルに70社近くが参戦していました。

究極を言えば、動画さえ見られれば、どのサービスでも用は足りてしまうわけです。つまり今後100年以上の歴史を築いていこうと思えば、「クラシル」でなくてはならない理由が必要だということ。従来のような、わからないレシピを調べるというサービス形態から脱却しなければならない段階にきているのです。


レシピ動画サービスのその向こうに目指すゴールはある

田村:何か具体的な策はあるんですか?

堀江:2,000万人の顧客データが答えをくれます。この食事に関する膨大なデータを元に、「クラシル」で検索すれば各家庭の状況にパーソナライズされたレシピを選べたり、さらにはストックしてある食品も考えてレシピを提案したりといったことを可能にしたいのです。



田村:冷蔵庫に入っているものまで考えての提案ということですか?

堀江:そうです。こうした機能をあと1年で実装する予定です。そうなれば「クラシル」はもう単なるレシピ動画サービスではなくなります。そこまで行って初めて、大きな参入障壁を築くことが可能になり、「クラシル」は選ばれるブランドとしての価値を得ると思っています。


選択されつづけるブランドにまで引き上げたい

田村:それは「クラシル」でなくてはならない、愛される理由をつくるということですね。ザ・マッカランを飲む人というのは、やはり、このウイスキーを飲みたいと思って選んでいる人が多い。堀江さんも「クラシル」をそのレベルのブランドまで引きあげたいんですね。

堀江:指名されるブランド、ですね。そうでなければこの先、長く生き残ることは不可能でしょう。WEBの検索結果で上位に入るようにする、というのはテクニックです。もう、そのフェーズは終わりにしたい。ブランドというのは絶対的な信頼であり、選択肢をつくらせない力です。

田村:確かに。ウイスキーならザ・マッカランという人に、他のボトルは見えていないかもしれません。

堀江:選ばれ続ける力、10年、20年……、そのずっと先までも選択され続ける力を得るために、変わらなくてはいけない、いま、そういうフェーズに私たちはいるのです。


高い品質と圧倒的な高級感で多くの人々を魅了しているザ・マッカラン。職人たちの手によって、比類ないこだわりと熱い想いでつくられ続けているからこそ、指名されるラグジュアリーウイスキーブランドとして、世界中から愛され続けている。堀江はザ・マッカランの在り方に、自身の目標を重ね合わせた。

常に攻めていなければ、不安で夜も眠れない

田村:2,000万ダウンロードを超えて、もっとゆったりとした気持ちで構えているのかと思ったら、全然違う。攻めの姿勢ですね。



堀江:常に攻めていなければ……、不安で夜も眠れません。達成感はまだ感じていません。なぜなら、できていないことは、自分自身がいちばんよくわかっているから。どんなに周囲に称賛されたとしても、世界に目を向ければたいしたことはできていない。だから海外で“日本で成功している堀江さんです”と紹介されるのが、いちばん恥ずかしい。もっと大きな成功を得ている人をたくさん知っているから。


成功の陰には必ず異常なまでの執着心がある

堀江:眠っていても、アプリが夢に出てくる。街を歩いていても、なにか仕事に結びつくのではないかと考える。こうした生活は非常に疲れます。でもただ遊び呆けている自分を想像しても、物足りないのです。

私はまだ一発屋の段階です。しかし真の成功は再現性をもって、何度でも成功し続けていくことができるということ。だからザ・マッカランは私のお手本であり、目標ですね。190年間成功し続けてきたそのこだわり── 執着心と言い換えてもいいかもしれません──その偉大さを、いまは味わうことしかできませんが、いつか自分もそうした存在になりたい。そしてその成功のノウハウを後進の人に伝授できる存在になりたいのです。そのためにはノウハウだけでなく、しっかりとした哲学も確立しなければならないと思っています。

delyは、企業としてはまさに今、私が自社の全アプリに目を通せない規模へと拡大し、社員も増え、2020年秋にはオフィスも移転します。経験したことのない新たなフェーズを迎えています。それでも会社を成長させ続けることができるか、いまその力を問われている段階です。

田村:100年、200年続けるとなるとひとりの力ではとても不可能ですからね。

堀江:もともと私に才能はありません。しかしアンテナの張り方や、成功に対する異常なまでの執着心には自信があります。あとは自分なりの哲学を確立し、それを引き継ぐ人材を育てること。それが私の未来への最大の挑戦だと思っています。



約190年もの間、ザ・マッカランは高い品質を守り続けている。その理由の一つには、ウイスキーづくりにおいて重要な「樽づくり」へのこだわりがある。原材料の調達から、加工・乾燥にいたるまで、全ての管理を徹底し、「樽づくり」に執着し続ける熱い職人たち。そんな職人たちの手によってつくられるザ・マッカランはこれからも、芳醇な味わいで人々を魅了し続けていくに違いない。






堀江裕介(ほりえ・ゆうすけ)◎1992年群馬県生まれ。2014年4月、慶應義塾大学在学中にdely株式会社を創業。さまざまなサービス体系を模索するなか、2016年にレシピ動画に特化したメディア「クラシル」を立ち上げ、成功を収める。

「The Greedy Talk~成功の先を目指す貪欲な挑戦者~」特設サイト
https://forbesjapan.com/feat/macallan/


田村淳が「The Greats of Greed Award」を受賞した4名のCEOに成功を求めて挑戦を続ける原動力を聞く「The Greedy Talk~成功の先を目指す貪欲な挑戦者~」。今後登場予定のゲストは以下の通り。ご期待いただきたい。

株式会社アストロスケールホールディングス 創業者 兼 CEO 岡田光信
BASE株式会社 代表取締役CEO 鶴岡裕太
ラクスル株式会社 代表取締役社長CEO 松本恭攝

Promoted by Suntory Spirits / text by Ryoichi Shimizu / photographs by Shuji Goto / edit by Akio Takashiro

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