マギー、ブランド立ち上げの裏にある決意──「自分を演じることはやめました」

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私は憂鬱な感情になったときに、宇宙から自分を眺めるようにしているんです(笑)。宇宙から自分を眺めてみると、自分の存在の小ささが分かります。

「こんなに広い世界で、自分はどうして、こんなにも小さなことで悩んでいるんだろう」と。悩んでいる時間がバカらしく思えてきます。憂鬱な感情に正面から向き合うと、身動きが取りづらくなってしまう。すると、自分の持つ可能性の広さが見えなくなるんです。だから悩んだときこそ、自分の存在を俯瞰することが大事。

また、私がそうだったのですが、憂鬱になってしまう原因の一つに、「本当の自分」と「他人に合わせてしまう自分」のギャップがあると思っています。二つの自分を混同してしまうと、いつしか苦しくなってしまうんです。

だから、ひとつひとつの選択が、どんな意思決定によって下されているのかを認識することも大切です。「本音で選んだ選択」なのか、あるいは「誰かのための選択」なのか、意思決定の根底にある感覚を鮮明にしていくと、いつしか本当の自分を見つけられるようになります。

自分と向き合う時間は、苦しい時間でもあります。憂鬱な感情を生み出している原因が、自分の選択であることに気づいてしまうかもしれないので。でも、それを繰り返してロックを外していくことができれば、自然とありたい自分に近づいていくことができます。

憂鬱な感情に出会うということは、“フェイクな自分”の存在を知るチャンス。偽りのベールを脱ぐことができるかもしれないので、変化のタイミングを逃さないためにも、自分と向き合う時間を大切にしてほしいです。

遠い未来を見ないのは、未来を限定しないため

“モデルとしてのマギー”を演じていた頃は、自分の感情に灰を被せていた時期だったと思います。しかし自分に素直になることで、マギーらしくモデルを演じられるようになり、以前より自分のことが好きになれました。

私の性格は本来、平坦な道を歩くより、変化することを望むタイプ。でもやっぱり、今あるものを壊して新しいステージを目指すのは、すごく勇気のいることです。

だけど、失敗することを怖いと思ったことはありません。失敗から得られる経験は財産なので、挑戦しないことが一番のリスクです。それに、チャレンジのない人生ほど、つまらないことはないと思います。



これからもチャレンジングな毎日を過ごすために、未来のことは考え過ぎないようにしています。具体的なプランを持つと、そのプランに従って人生を生きてしまうからです。私はこれから出会う人や、まだ見ぬ経験で、自分の人生をつくっていきたい。人生の折々でワクワクすることをキャッチしながら、自分すら想像できないマギーになりたいなと思っています。

日々の出来事から学ぶことを大切にしていて、実は今も、新しいチャレンジの準備中です。これからの活動は、「本当の自分を出せているか」を自分に厳しく問い、私らしい表現にこだわっていきます。

みなさんが持っている“マギーらしさ”を、いい意味で裏切っていくつもりです。ぜひ楽しみにしていてください。

文=倉益璃子・小原光史 写真=小田駿一

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