登録者1億人のユーチューバー、ピューディパイが活動休止

ピューディパイ(Getty Images)

世界で最も有名なユーチューバーであるピューディパイが12月14日、活動休止を宣言し、ツイッターのアカウントも削除した。

スウェーデン出身で、本名フェーリックス・シェルベリのピューディパイは14日、ユーチューブの番組内で2020年から活動を休止すると宣言した。「もう決めたことだから、前もって伝えておこうと思う。僕は疲れたんだ。本当に疲れた。はっきりとした予定は決めていないが、来年の初め頃からしばらく休息をとる」と彼は話した。

そして16日に「ツイッターが嫌いだ」とのタイトルの動画をアップロードした後、彼はツイッターのアカウントを削除した。彼はツイッターが、中身のない投稿であふれていると批判した。

アカウントを削除する直前の投稿でピューディパイは、メディアが彼に関する誤った情報を流していると不満を述べた。英国のタブロイド誌のミラーは、彼がユーチューブから「引退する」と報じたが、これは誤りであると述べ、あくまでも休息だと主張した。

ピューディパイは世界で最も人気のユーチューブのスターだが、人種差別的な発言で批判を浴びていた。2017年に彼は男性の役者に報酬を支払い、「全てのユダヤ人に死を」と書かれたサインを番組内で掲げさせた(これは行き過ぎたジョークだったとピューディパイは後に述べていた)。これを受けて、ディズニーは彼の番組への広告出稿を中止していた。

一方、白人至上主義者らはピューディパイを英雄視した。今年3月にニュージーランドのクライストチャーチで51人を殺害したテロ犯は、ライブストリーミング中継で「ピューディパイに登録して」と呼びかけていた。

イメージの回復を狙うピューディパイは、9月に反ユダヤ主義と戦う団体の「名誉毀損防止同盟(ADL)」に寄付しようとしたが、ファンの一部から非難されたことを受けて中止していた。

ピューディパイは今年8月、個人のクリエーターとしては初めてユーチューブ上で1億人の購読者を獲得していた。フォーブスの試算で、2018年の彼の収入は1550万ドル(約17億円)だった。

編集=上田裕資

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