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対象地域も、これまで他社も利用できる物流サービスを試験的に提供してきたロサンゼルス、シカゴ、ニューヨーク、ニュージャージー以外にも広げるとみている。

そうすることは、アマゾンにとってほとんど不可欠だともみられている。アマゾンでは年約400億ドル(約4兆4000億円)に達する配送コストが小売り部門の粗利益の半分ほどを食いつぶしており、この巨額コストを抑制することが今後の収益性にとって「極めて重要」(モルガン・スタンレー)だからだ。

アマゾンが10月に発表した19年7〜9月期(第3四半期)決算は、営業利益が前年同期比16%減り、2年ぶりの減益となった。これも主に翌日配送サービスの拡充により配送コストが46%増の96億ドル(約1兆円)に膨らんだのが響いた。伸び率は少なくとも過去2年で最大だった。

モルガン・スタンレーは、アマゾン・ロジスティックスは22年までに、アマゾン以外の荷物を最大で35億個運ぶ余力がありそうだと見積もっている。これは、アマゾンを除く米国の電子商取引(EC)市場の荷物の約35%に相当する。

同行によれば、アマゾンが実際にこの量の荷物を運べば、米EC市場の荷物配送量に占めるUPS、フェデックス、米郵政公社(USPS)の大手3社のシェアは、19年の82%から3〜6年後には一気に50%ほどに低下する。5年前には3社で95%超を占めていた。

モルガン・スタンレーは「投資家の間では一般に、(アマゾンは)物流網の構築ではまだかなり初期の段階にあり、その規模は市場に変化を起こすには小さすぎると認識されてきたが、今回の分析結果はそれを覆すものになった」と指摘。「(アマゾン・ロジスティックスが)既に巨大で、さらに急激に拡大していることは、既存の配送大手にとっては大きな機会喪失を意味し、その著しい成長意欲は競争上のリスクになっている」と分析している。

編集=江戸伸禎

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