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米で既に商品の半分を自社配送 UPSやフェデックスの脅威に

小売業界の巨大なディスラプター(破壊者)、米アマゾン・ドット・コムは、9000億ドル(約99兆円)規模の米国の物流業界にも巨大な変動を引き起こしつつある。米投資銀行モルガン・スタンレーの調査によると、アマゾンは自社のウェブサイトで購入された商品の半数近くを既に社内の物流部門で配送しており、2022年には配送個数で業界大手の米UPSや米フェデックスを追い抜く見通しだ。

モルガン・スタンレーがこのほど公表した報告書によると、19年8月時点で、米アマゾンのウェブサイトで購入された商品の荷物のうち46%は、14年末に社内に設立した物流部門「アマゾン・ロジスティクス」が配送していた。その比率は1年前には20%だったといい、自社配送を1年で急速に増やしたことになる。

同行の推計ではアマゾン・ロジスティックスによる年間の荷物配送量は25億個超と、既にフェデックスの30億個に迫る規模に膨らんでいる。ただ、UPSの47億個とはまだ開きがある。

とはいえ、それも数年後には変わる可能性がある。モルガン・スタンレーは、22年にはアマゾンの米国の年間荷物配送量は65億個に増え、フェデックスの34億個だけでなくUPSの50億個も追い抜くと予測している。モルガン・スタンレーは、米国の買い物客300人が9年間に行った取引計約7万件を分析した。

モルガン・スタンレーは報告書の中で、アマゾンは物流で競合する他社の約5分の1の機材数でシェアを拡大していると言及。これはアマゾンの「集積とテクノロジーを活用して効率性を高める能力」を示すものだと記している。

アマゾンは有料の「プライム」会員向けの翌日配送を新たな業界標準にすべく、配送能力の増強を進めている。モルガン・スタンレーは、アマゾンは子会社のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)を通じてクラウドサービスでしたように、物流サービスもサードパーティーに提供するようになると予想。

編集=江戸伸禎

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