「ドローンによる料理・食品配送」普及の鍵になるのは?

ウーバーイーツのドローン(Uber)


消費者の需要

「消費者の要望という点で言えば、需要はたしかに存在している。といっても、買い物客が購入ボタンをクリックするためには、単なるドローンという目新しさ以上のものが必要だ。配送方法に関係なく、その懸念は常にある」とクリュッグは言う。

フォノニックは買い物客に対して、どんな商品ならドローン配送で注文したいかを尋ねる調査を行なった。その結果、60%を超える回答者が、乾燥食品ならドローン配送サービスを利用すると答えた。それに対して、生鮮食品や食肉を注文すると答えた人は26%にとどまった。

この調査は、消費者の大きな懸念のひとつを浮き彫りにしている。ドローン配送では、いったいどうやって食品を適切な温度に保つのだろうか? アマゾンやウーバーなどの企業には、ドローンで荷物を玄関まで届ける方法を見つけるだけでなく、その小型飛行装置の温度をコントロールする方法を考え出すことも求められているのだ。

「Eコマースの時代、企業の重要な差別化要因になるのは、タイムリーな配送だけでなく、生鮮食品を含めた多様な商品に対応する質の高い配送を消費者に提供できるかどうかになるだろう」とクリュッグは述べる。

ドローンによる食品配送の実現には、温度管理された効率的なドローンの開発が鍵となるかもしれない。あなたの注文した食料品をドローンが玄関に運んでくれるまでには、まだしばらくかかりそうだ。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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