リーダーは、組織内の人がどのような状況に置かれているかに注目するよりも、こうした人が意見を述べないことを批判しがちだ、と英アシュリッジ・ビジネス・スクールのメーガン・レーツ教授(リーダーシップと対話学)は指摘している。彼女はまた、上級の役割に就いている人が「他者の意見を聞く分別」を示しているかどうかについても疑問視している。上司が自分の言うことに注意を払ってくれると思えない限り、部下は懸念の声を上げようとしないことが多いからだ。
組織内の議論の習慣が変化するまで、文化的な変革は起きない、とレーツは述べている。人によって異なる意見を持つ必要があるし、それを異なる人が聞く必要がある。
最後に、チームメンバーは問題なく率直に意見を述べられると考えているリーダーが考慮すべき重要な点がある。レーツによると、上級のリーダーになるほど、チームメンバーが実際どれほど率直に話しているかを楽観的に考え過ぎ、さらには勘違いしている可能性もあることが調査により指摘されている。
チームが自分に正直な意見を述べていると思っても、おそらくそうではない可能性があるのだ。