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会社で権力を持っている人に真実を述べることができる人はいるだろうか? どうも、その数はとても少ないようだ。

多様な意見を持つことは、組織がうまく機会をつかみリスクを管理する役に立つ。そのため組織では、多様な視点が歓迎されることになっている。しかし私たち労働者は、互いに合意しているときの方がはるかに安全に感じてしまいがちだ。指導者との間となるとなおさらだ。

結局のところ、上司に対して率直に反対意見を述べることほど確実に会社から追い出される方法はない。これは、長年にわたり企業で蓄積された知恵として示されてきたものだ。従業員が多様な視点を会議に導入したとしても、住宅ローンが払えなくなった場合の埋め合わせにはならない。

それでは、チームが意見を表明し、自分に反対意見を述べることを奨励したいリーダーはどうすればよいのだろう? テック企業大手を含む多くの組織では、正当な反対意見に対して組織的な抵抗が存在し、批判を避ける文化が台頭するようになった。指導者たちは、どのようにしてこれと闘うことができるのだろう?

この話題は、先日ロンドンで開催された今年の「シンカーズ50(Thinkers50)」のイベントで登壇した2人の講演者が議論した点だ。

バージニア大学ダーデン経営大学院のジム・デタート教授は、職場で勇気を示すことに関する専門家だ。多くの場合、意見を述べるためには勇気が必要だが、彼はこれを「並外れた人が持つもの」として考えるべきではないと強調した。その代わり人は、その瞬間に巧みに振る舞う十分な勇気を毎日示すよう奨励されるべきだ。

さらに、職場で実際に意見を述べたり反対意見を言ったりする人がその場からいきなり消えてしまわないことが非常に重要だ。そうなれば、残された人には非常にネガティブなメッセージが伝わってしまうからだ。リーダーは、人々が意見を述べたときはとても慎重に反応する必要がある。反対意見を歓迎すると述べる場合は心からそう考えていなければならないし、本当は自分への反対意見を快く思っていないのにそれを望んでいるという印象を与えてはいけない。

デタートは「自分の意見を述べればキャリアが終わると思っている以上、人々はこうした行動は取らないだろう」と述べた。

翻訳・編集=出田静

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