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2月13日、米国と中国が貿易交渉における第1段階の合意に達したというニュースが報じられた数時間後に、CNBCは米国政府がウイスキーやコニャック、チーズなどのEU諸国の製品の関税を最大100%に引き上げようとしていると報道した。

アメリカ合衆国通商代表部(USTR)は12月12日、数百品目にのぼる新たな関税の対象となる製品のリストを公開した。そこには、酒類やチーズだけでなくワインや肉やシーフード、民間用ヘリコプターなどが含まれていた。

CNBCによると新たな関税は、欧州の航空機メーカー「エアバス」への補助金を巡る交渉が決裂したことへの、米国からの報復措置だという。EUはエアバスに補助金を出しており、これが米国のボーイングを不利な立場にしているというのが、アメリカ側の主張だ。

アメリカ通商代表部は10月、EUの補助金の対応に改善が見られないとして、EU製の航空機に10%の関税を課し、農産物には25%を課していた。12月12日に発表された措置は、以前に定められた関税のレートを最大100%に引き上げ、新たな対象品目を加えるものだ。

アメリカ通商代表部はCNBCの取材に、EUがエアバスへの補助金を抑制しないことを理由にこの措置をとると回答し「関税の引き上げプロセスを始動させた」と述べた。

ドナルド・トランプは12月2日、フランスが導入を決めた米IT大手などを対象とするデジタル課税への報復措置として、フランス産品に100%の報復関税の導入を検討すると述べた。このデジタル課税はアマゾンやフェイスブックなどの米国のテック企業を主要ターゲットとしたもので、アメリカ通商代表部は「差別的だ」としていた。

一方で、米国は中国と第1段階の合意に漕ぎ着けたものの、不確定要素は残っている。その一つが、トランプが要求した500億ドル相当の米国の農産物の購入を、中国が本当に実行するかどうかだ。アナリストの間からは、今回の合意は両国が互いに宣伝するほど、大きな成果とは呼べないとの見方もあがっている。

編集=上田裕資

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