挑戦する人と挑戦する企業をつなぐ、Forbes JAPAN 初の採用ブランディング

生産に直接関係する原材料や部品などは「直接材」。それ以外の工具、装置、燃料などは「間接材」。

資材調達における直接材、間接材という区分は日本経済を牽引してきた製造業を起点にして広がってきた。

あまり身近に感じられないかもしれないが、オフィスで身近に使っている毎日腰掛ける椅子、コピー用紙、筆記用具も間接材にあたる。一般的なオフィスでさえ頻繁な補充が必要なのに、一つの拠点で従業員規模数千人にものぼる大規模工場となれば、毎月どれほどの業務とコストが発生するだろうか。

しかし、売上原価として計上され売上高に関わる直接材は「戦略購買」として重要視されてきたが、販売費や一般管理費に計上される間接材は「非戦略購買」とされ、未だその場しのぎで対応している企業も多い。

非戦略で非効率な間接材の購買業務。

そのプロセスを変革させるべく、デジタルソリューションを提供しているのがジーニーラボだ。すでに大手上場企業のグループ220社に導入され、現場に革新をもたらしている。

代表取締役社長を務める米谷雅之は社名の由来について、こう話す。

「3つの願いを叶えてくれる、あの陽気な青い魔人から名付けました。あえて頭文字を“J”と変えたのは、私たちが日本発である事を強く示したかったから」

IBM、ソフトバンクBB(現SB C&S)という大手企業での勤務を経て起業した米谷。設立を決めたのは59歳、定年を目前に控えたタイミングだった。

心が躍った「リバースオークション×間接材購買」という逆発想

米谷が間接材購買の領域に足を踏み入れたきっかけは、至極、偶発的なものだった。

「ソフトバンクBBに在籍していたある日、グループ会社の出向から戻ってきた人がいて、その企業の事業内容を教えてもらったんです。すると『リバースオークションで間接材の比較購買の支援事業を行なっていた』と話してくれました。

従来のオークションとは逆、価格を下げながら買い手が売り手を選定する手法があることにまず、驚きました。同時に『これなら絶対にコスト削減できる。お客様のためになる』と興奮したことを覚えています」

加えて、間接材購買という領域も米谷には魅力的に映った。当時、大手企業の間では、現場でバラバラに行なっていた購買業務を集中して行う動き(集中購買化)が出始めていたのだ。

「間接材購買×リバースオークションを掛け合わせた事業をつくり、集中購買化に対応できれば、どれだけ現場の人が楽になることか」。独自で研究を重ねたのち、米谷は会社に新規事業として起案。2008年に間接材購買システム・サービス専門の部署を立ち上げた。

「部署開設後すぐに大手飲料メーカーから引き合いがあり、成約となったのは非常に大きな弾みとなりました。事業所、工場、研究所などさまざまな拠点を持つ大企業で、どのように集中購買化を実現するのか。

間接材と一口に言っても、その分野は文具から生産設備を維持するための備品や消耗品、制服やヘルメット、さらには清掃、警備や設計委託などの役務サービスの調達まで、多岐にわたります。当然、コンサルティングをする私たちにも幅広い視点や想像力が求められる。ただシステムを導入したり、アウトソーシングを行うだけではないんですよね」



しかし、事業が軌道に乗るにつれ、米谷はある違和感を覚えるようになる。自身のサービスで提供している購買システムの機能が万全でないため、顧客に日々不便を強いていたのだ。

相手の立場に成り代わって、その時々に最も必要な商品・サービスを提案・提供する。それが実現できなければ真の“コンサルセールス”ではない。

米谷は、“ユーザーの理想を叶える間接材購買システム”を自らの手で創り出すべく、起業を決意。2015年7月のジーニーラボ設立を皮切りに、ビジネスマンとしての最後の人生をかけた挑戦が始まった。

企業の“ほしい”を追求。煩雑な購買プロセスに魔法をかける

現在のジーニーラボの主力製品は2つ。B2BのECサイトと連携し、それらの商品を検索、閲覧、注文できる「カタログモール」と、見積りの取得や注文・購買取引が行える購買クラウドサービス「ジーニー」である。

カタログモールの特長は、1つのプラットフォームから各カタログベンダーの最新カタログをリアルタイムで横断的に検索し、商品の閲覧や注文ができること。社内の承認も各社ごとではなく1度で済む。2019年1月に特許を取得した「横串検索機能」がそれを叶えたのだ。

仕事に追われる購買担当者が、各サプライヤのECサイトにアクセスし、価格を比較して商品を選定し、社内承認を得て、はじめて商品を注文する......想像しただけでも面倒に感じるだろう。その課題を米谷は、「カタログモール」というプラットフォームで、解決したのだ。

「ユーザーとサイトを連携させ、定期的に購入時期を通知する機能や、商品選びに比較表を作成する機能、過去の購入履歴を参照する機能もあります。どれもコンシューマー向けのECサイトでは当たり前のことですが、企業向けの業務システムでここまで機能が備わっているものはなかったんです」



見積の依頼・購入先選定・承認などのプロセスをワンストップで行なえる「ジーニー」は、2020年4月に「ジーニー2.0」としてさらに機能を拡張予定だ。

「どこから、何を、どのくらい、いくらで買っているのか」といった情報を集約し、どの企業の購買部門にも求められるコスト削減に貢献できるよう、製品開発においても、その軸は決してブラさないと米谷は言い切る。

創業から4年経った今、米谷が描く理想のシステムは築かれたのだろうか。

「まだまだやるべきことは多いですが、社員みんなの力を借りて、実現しつつあるという実感はあります。例えば、企業へ出向いてデモンストレーションをした際に『感動した』『感激した』という声をいただき、本当にびっくりしました。社員への感謝の気持ちでいっぱいになりました」

購買分野に価値を残すという、人生をかけた使命

一般的に、企業のシステム導入には多くの時間を要する。特にジーニーラボがターゲットとする大企業ならなおさらだ。コンサルセールスには、長期にわたり顧客に伴走する力が求められる。

「うちの製品は最初の訪問から成約までに半年から1年、さらに導入までに10カ月程度かかります。この長丁場のお付き合いの中で、何より大切になってくるのが信頼の獲得です。

お客様ごとに微妙に異なる購買業務の内容から、企業文化や風土などをしっかりと理解し、課題の本質に迫った提案をしなければ、お客様とパートナーシップを築くのは難しいです。自分たちの製品機能を押し付けるのではなく、本当にお客様を理解して、お客様の求めるものを提供するために、“人間性”も重要です」

一方で、米谷は絶対にお客様に喜ばれる製品だから、販売するこちら側も楽しいと胸を張る。最後に製品へのこだわりについて問いかけた。すると、米谷らしいコメントが待っていた。

「若い頃は、理不尽だな、無駄だなと感じることもたくさん経験しました。自分が経験したような無駄な経験をお客様にも社員にも、絶対させたくないという強い気持ちにつながり、現在の製品開発へと昇華させています。お客様が納得できるソリューションを残し、多くの人に利用してほしい。世の中の当たり前を変えられるような力のある会社にしたい。IPOを目指している理由はここにあるんです」

既出だが、2020年にリリース予定の「ジーニー2.0」には、世の中の間接材購買業務を変える“ビズハイウェイ機能”を搭載させるという。買い手企業と売り手企業を繋いで取引を活性化して、間接材購買取引の在り方を大きく変革するビジネスプラットフォーム事業を展開する計画。一体、どんな願いを叶えてくれるのだろう。購買に関わらない人間であっても、何だかとてもワクワクしてくる。

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