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ジェフ・ベゾス(Photo by Mark Wilson / Getty Images)

ジェフ・ベゾスが設立した宇宙企業「ブルーオリジン」が12月11日、合計で12回目となる再利用型ロケット「ニュー・シェパード」の打ち上げを成功させた。

米国東部時間の午後12時46分に、同社のウェストテキサスの施設から高さ18メートルのロケットが発射された。ロケットには将来的に最大6人の宇宙飛行士を乗せるカプセルが搭載されていたが、今回は実験機器やセンサーが収められていた。

高度約105キロメートルに達すると、ロケットブースターとカプセルが切り離され、地球へと帰還した。ブースターはエンジンを再度点火し、自力で地上に降り立った。カプセルはパラシュートで減速しつつ降下した。全行程は約10分間で終了した。

「プロジェクトの関係者全員に感謝したい」と、ブルーオリジンの宇宙飛行士ディレクターのAriane Cornellは、ライブストリーミング中継で述べた。

今回打ち上げられたニュー・シェパードは、6度目の再利用打ち上げに成功し、前回の機体が達成した5回の再利用記録を上回った。「ニュー・シェパードが再利用可能なロケットであることは既に実証済みだ」と、ブルーオリジンは今回の打ち上げ前に述べていた。

ニュー・シェパードは宇宙ツーリズムでの利用を想定したロケットで、乗客らを数分間、宇宙空間に送り込み無重力状態を体験させることを目指している。チケットの販売価格は20万ドル程度になると見込まれている。

ブルーオリジンは「ニューグレン」と呼ばれる軌道ロケットの開発も進めており、当初は2019年に人類を宇宙に送り込む計画だったが、スケジュールの遅延により、2020年以降に先送りされた。

ブルーオリジンCEOのボブ・スミスは、先月のCNBCの取材にこう述べた。「有人飛行の実施に向けては全てのデータを精査し、万全の準備を整える。来年にはおそらく準備が整う見通しだ」

同社は今回のニュー・シェパードの打ち上げ成功により、累計で100の顧客のペイロードを宇宙に送り込んだ。そこにはNASAのリサイクル関連のテスト機器や、宇宙農業の実験器具、アート関連の機器も含まれている。

また、今回の打ち上げで特筆すべきは、数千枚に及ぶ子供たちから寄せられたハガキが宇宙に送り込まれたことだ。このプロジェクトは子供らのSTEM教育や宇宙教育を促進する非営利団体、Club for the Futureの協力で実現した。

ブルーオリジンの有人宇宙飛行の実施は、これでさらに実現に近づいた。現時点ではスケジュールの詳細は明かされていないが、今回の打ち上げの成功が大きな前進であることに疑いは無い。

「私たちのチームが宇宙に向かうまで、あと2回の打ち上げが必要だ」とブルーオリジンのCornellは話した。

編集=上田裕資

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