他方、インディペンデントなアパレル、雑貨ブランドも次々と誕生しており、移住者の急増もあいまって、さながら“東南アジアのポートランド”の様相だ。なぜバンドンにクリエイターが集まるようになったのか。2019年11月、その秘密を現地で探った。
ジャカルタのフリーランサーはバンドンを目指す
![バンドン インドネシア カフェ](https://images.forbesjapan.com/media/article/31219/images/editor/1247c104e526572558ef44eb910ce159.jpg?w=640)
中庭を抱えるカフェのシンボルはスターフルーツの木だった
バンドンの中心部から外れた場所に新しくオープンしたカフェ。小高い場所にあり、吹き抜ける風が心地いい。敷地の半分ほどが中庭のようになっており、スターフルーツの木がカフェのシンボルだ。筆者が訪れた際、コピーライターをしているというフリーランサーがパソコンと向き合っていた。このカフェを経営する男性は「このカフェのターゲットはずばりフリーランサー。午後になるともっと増えてくるよ」と笑顔で語った。
![バンドン カフェ](https://images.forbesjapan.com/media/article/31219/images/editor/cfced1823f8e51e470deee4561a9f7ed.jpg?w=640)
美術館と同じ建物に入るカフェ。自然と調和した空間が心地よい。バンドンのカフェはコンセプチュアルなものが多い
筆者のローカルの友人によると、ジャカルタなどのフリーランスクリエイターが、近年数多くバンドンへと拠点を移しているという。両都市は鉄道やバンなどで結ばれており、所要時間は3〜4時間程度。両都市に拠点を置いて生活するフリーランサーも目立つ。
事実、今回の滞在では、新しいコワーキングスペースをよく目にした。定宿のすぐそばにも新たにオープンしており、夜遅くまで大勢のフリーランサーたちがパソコン作業に没頭していた。西ジャワ産のコーヒーでカフェインを摂取しながら、夢に向かって努力しているのだ。
![バンドン コワーキングスペース](https://images.forbesjapan.com/media/article/31219/images/editor/3c4530c5684fe41622a81f9aeb773679.jpg?w=640)
カフェだけでなくコワーキングスペースも市内に続々とオープンしている