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英フィナンシャルタイムズ(FT)は12月9日、中国政府が公的機関や政府機関に対し3年以内に、外国製のコンピュータや関連機器を国産に置き換えるように指示したと報じた。

この動きは、米国が中国のファーウェイを排除したことへの報復措置とみられている。一部の推定では、取り換えが必要な機器は約3000万台にのぼるとされている。

報道によると、中国政府は2020年に政府調達の30%を国産にするよう義務づけており、21年には追加で50%、22年にはさらに20%を追加し、100%の達成を求めているという。

中国は米国企業の製造拠点であると同時に、巨大な市場だ。中国では公共セクターと民間の結びつきが強く、この規制が民間の調達に影響を及ぼすことも想定できる。FTによると、中国が特定の集団に対し、国産製品への乗り換えを指示したのはこれが初めてだという。トランプ政権は米国や同盟国に対し、中国製品の利用を控えるよう通達したが、中国側はこれに対抗する措置に出た。

ただし、世界のサプライチェーンは複雑に絡み合っており、中国製のデバイスが米国製のチップを採用している場合も多く、その逆の例も多い。今回の中国による、米国製品の使用禁止令が、米国ブランドのハードウェア以外の領域に及ぶかどうかは定かではない。

中国政府は今後、マイクロソフトのウィンドウズやインテルのチップに代わる製品を採用するのかもしれない。もしくは、デルやHP、マイクロソフトのハードウェアのみを追放することも考えられる。繰り返しになるが、この動きは民間セクターに拡大する可能性がある。中国市場は米国のテック業界に年間1500億ドルをもたらしているが、その大半は民間の市場だ。

今回の中国の動きは、ここまでの米中対立において最も直接的で規模の大きな、米国への報復措置と言える。特定の企業に打撃を与えるだけでなく、この措置が世界のテクノロジーのエコシステムのバランスを脅かすことも考えられる。

中国が米国から離脱する姿勢を見せる中で、他の諸国もそこに追随する可能性がある。それにより、米国の覇権が弱まることも考えられる。この動きがどのような結果をもたらすことになるか、現時点では予測が難しい。

編集=上田裕資

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