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ビジネス

2019.12.14 20:00

スティーブ・ジョブズの名言が何年経っても色褪せない理由

Justin Sullivan/Getty Images

世界を変えたひとりと言っても過言ではない、スティーブ・ジョブズ。

アップルの創業に限らず、ユニークなエピソードやファッション、プレゼンスタイルなど、あらゆる面で世界にインパクトを与えてきた。没後10年近くの時が流れてもなお色褪せることのない、ジョブズの名言を紹介する。


ジョブズの功績の本質にあるもの

マッキントッシュ、iPod、iPhoneなど、数多くの革新的な製品を生み出し、アップルを世界のトップ企業へと導いたジョブズ。ジョブズ亡き後も進化を続けるアップルは、現在もiPhone 11の予想を上回る売上などを背景に、株価最高値を更新している。

彼の存在が今なお多くの人々の心に残り続け、ビジネスリーダー、そしてひとりの人間としての思考や価値観、生き様がリスペクトされているのは、ジョブズが生み出した製品が、私たちのライフスタイルやワークスタイルに大きな変革をもたらしただけではなく、新たな可能性や豊かさを与え、時には問題提起をしているからだろう。

伝説となった15分のスピーチ

数あるジョブズの名言の中でも特に有名な2005年に行われたスタンフォード大学卒業式でのスピーチ。癌を宣告され、死を間近に感じていたジョブズが語った「たった3つの話」を振り返りたい。

「未来を見て、点を結ぶことはできない。過去を振り返って点を結ぶだけだ。だから、いつかどうにかして点は結ばれると信じなければならない」

「アップル社に解雇されたことは、私の人生で起こった最良の出来事だったと後にわかった。成功者であることの重みが、再び創始者になることの身軽さに置き換わったのだ。私は解放され、人生の中で最も創造的な時期を迎えた」

「貪欲であれ、愚かであれ」

あまりに有名なスピーチで語られたのは、「点と点をつなげること」、「愛と敗北」そして「死」についての言葉だった。

一見バラバラに思える経験でも、後に思わぬかたちでつながり、自身の将来の大きな糧になること、大きな喪失や敗北が、自分至上最も創造的な時間と愛する人との出会いをもたらしたこと、そして、「死は生命の最高の発明」と認識し、死を意識しながら生きることの重要性を語った。

これらの言葉を通して、未来ある若者たちにジョブズが伝えたかったことは、「失うことを恐れず、限りある時間の中で、自分が信じた道を進め」ということだったのかもしれない。
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文=野田美香 写真=GettyImages

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