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プレゼンテーションの天才

プレゼンの天才としても知られるジョブズ。かつては新製品発表会などのシーンにおいて、ジョブズがどう口火を切り、どんな身振り手振りで、どうプレゼンテーションを展開するのかが注目を集めた。

ジョブズのプレゼンが人を惹きつける理由は、主にその圧倒的なシンプルさと、聴衆の立場に立った言葉選びにあると言われている。初めに結論やアウトラインを語り、ポイントを3つほどにまとめ、誰もが理解しやすい言葉を使う。

そのスタイルは、かつてのiPodやiPhoneの新製品発表会におけるプレゼンからも見てとれる。

「1000曲をポケットに」

「Appleが電話を再発明する」

「なぜ音楽なのか? それは音楽が好きだからです。好きなことをするのは最高でしょう」

鮮やかで印象的なヘッドラインに、聴衆のワクワク感や期待を駆り立てる語り口。ジョブズのプレゼンには、シンプルな中にも強力な引力があった。

「変わりたい時」「自分を見つめ直す時」に響く名言

ジョブズの名言として語り継がれている言葉には、時間の有限性を知り、本質を見極めること、現状に満足せず、前進し続けることの重要性を訴えるようなメッセージを感じるものが多く存在する。

「何かひとつのことが上手くいったら、そこにいつまでも留まらずに、別の素晴らしいことをやるべきだ。次にするべきことを見つけろ」

「毎朝、鏡の中の自分に問いかけてきた。もしも今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていることをやりたいと思うだろうかと。NOと答える日が何日も続くようであれば、何かを変えなければならないということだ」

「シンプルであることは、複雑であることよりも難しいときがある。物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を明瞭にしなければならないからだ。だが、それだけの価値はある。なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ」

「重要なことに集中する唯一の方法は、ノーと言うことだ」

56歳という若さで、この世を去ったジョブズ。あまりに若く、そして自身が生み出した製品やテクノロジーが世界を変えていく最中に姿を消してしまったことで、ジョブズのストイックに本質と向上を追い求める姿が垣間見える言葉の数々は、なおさら私たちの心を揺さぶる。

ジョブズが目にすることのできなかった今の時代、そして次の時代を自分はどう生きるか。新しい年を迎える前に、ジョブズの言葉を通して、自分と向き合ってみてはどうだろうか。

文=野田美香 写真=GettyImages

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