2020年のiPhoneは「電池の持ちが大幅向上」、韓国メディアが報道

Tomohiro Ohsumi / by Getty Images

アップルやサムスンが来年発売するスマホは、従来よりも50%小さいバッテリー保護モジュールを採用することで、バッテリー自体の容量が増加するかもしれない。

韓国メディアのThe Elecによると、韓国のサプライヤーのITM Semiconductorが開発した新技術が、来年のアップル及びサムスンの端末に搭載される見通しという。ITSはバッテリーの保護回路とプリント板を一体化することで、パーツを固定するケースを不要にし、モジュールの小型化を実現したという。

端末メーカーらが近年、スマホのバッテリーの持ちの良さを追求する中で、これは嬉しい報せといえる。アップルはかつてのiPhone 8で薄さ7.3ミリの筐体に1821mAhのバッテリーを搭載していたが、iPhone 11では薄さ8.3ミリの端末のバッテリー容量を3110mAhまで高めた。これにより、バッテリーの持ち時間は大幅に伸びた。

サムスンもS9で3000mAhだったバッテリー容量を、S10では3400mAhまで伸ばした。Galaxy S10の筐体はS9よりも薄いが、縦横のサイズを拡大することでより大きなバッテリーを搭載可能にしていた。

グーグルのPixel 4AやPixel 5に、Pixel 4よりも大容量のバッテリーを搭載しようとしている。中国のOppoやファーウェイらも、今後さらに大きなバッテリーを搭載する見通しだ。

消費者はより長持ちするバッテリーを求めているが、リチウムイオン電池の技術革新のペースは遅く、電池容量を拡大するために最も有効なのは、サイズの大型化となっている。

スマホ業界の新たなトレンドとして浮上したのが、折り畳み式端末だが、サムスンのGalaxy Foldのような大画面端末に必要なのも従来よりも大容量のバッテリーだ。また、モトローラのRazrなどの縦折りのクラムシェル型端末では、従来の約2分の1のスペースにバッテリーを収める必要がある。

端末メーカーが製造コストの上昇を抑えつつ、電池寿命を伸ばそうとする中で、ITMのテクノロジーはバッテリーの搭載スペースの確保に大きく貢献するはずだ。

編集=上田裕資

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