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(左より)アパレル戦略推進本部 商品戦略室 販促 マーケティングチーム 中林加誉里、ジャケット分野推進室 杉浦菜月、汎用資材戦略推進部 滝川ゆうみ、アパレル戦略推進部 商品戦略室室長 大喜多一範

ストーリーと密接する企業理念


近未来の街を舞台に主人公のヨージ、ケイ、ケリーが“ファスナー”を使って街の危機を救い、改めて周囲とのつながりを感じる──シリーズ4300万回(2020年1月9日現在)以上の再生を記録している人気アニメ動画の最新作「FASTENING DAYS4」、制作するのはファスナーのトップブランド、YKKだ。

YKKだけあって、「“つなぐ”ことの大切さ」をテーマにしたシリーズで、「可愛くて楽しいファンタジーアニメ」「このシリーズめっちゃ好き」とYouTubeにもファンのコメントが並ぶ。

同シリーズは、「FASTENING DAYS」(2014年)、「FASTENING DAYS 2」(2016年)、「FASTENING DAYS 3」(2017年)、そして今回1300万回(2020年1月9日現在)を突破した「FASTENING DAYS 4」と、回を重ねるごとに人気を高めている。



第1弾からPerfumeがテーマソングを担当し、第3弾では彼女らも声優として出演。ほかにも、スタッフとして関わる豪華なクリエイターが名を連ね、ひときわ目を引く。

第1作、2作で同シリーズの世界観を構築した石田祐康監督から引き継いだのは、第3作の柴山智隆、そして第4作はテレビシリーズ『NARUTO疾風伝OPED』、『鉄腕バーディDECODE:02 ED』監督のスタジオコロリド・山下清悟。また、声優陣はヨージ役を緒乃冬華、ケイ役を白石涼子が担う。音声は日本語、英語で、字幕はスペイン語、中国語(簡体字)、フランス語、タイ語、ベトナム語と、7カ国語対応で全世界に向けて公開している。

なぜ、ここまでクリエイティブにこだわるのか。そこには、「新たなものづくり」に挑戦し続けているYKKの姿勢があった。

同社の汎用資材戦略推進部 汎用分野企画チーム・滝川ゆうみは、1300万回(2020年1月9日現在)を果たした新作「FASTENING DAYS 4」の制作メンバー。滝川は、動画のコンセプトが『YKK精神「善の巡環」──他人の利益を図らずして自らの繁栄はない』にあると教えてくれた。



YKK精神「善の巡環」とは、「事業活動の中で発明や創意工夫をこらし、常に新しい価値を創造することによって、事業の発展を図り、それがお得意様、お取引先の繁栄につながり社会貢献できる」というYKKの事業活動の基本となる考え方。お互い助け合ってもっといい世界を作ろうという同シリーズのストーリーは、そうした同社の姿勢に沿って作られている。

「YKKはある一定の年齢層の方には“ファスナーの会社”と認知されていますが、これからのお客様になる若年層にはあまり認知されていません。アニメを通してそういった世代に知ってもらいたいのです」(滝川)

認知度の低い若年層へのリーチを考えてのアニメ企画。だからといって作品作りに多くの口を挟むわけでない。アニメづくりは同社の新たな挑戦であっても、「善の巡環」を忘れることはない。「コンセプトは弊社で決めたものの、クリエイティブは制作陣にお任せした」と滝川は言う。

Perfumeと世界に向かって一緒にチャレンジ

「著名人だからお願いしたわけではない」一方で、制作の背景を教えてくれたのは、アパレル戦略推進部 ジャケット分野推進室の杉浦菜月だ。



「アニメの企画が立ち上がったのは2014年。今でこそ非常に有名なクリエイティブ陣が揃っていると自負していますが、当時はまだ有名になる少し前という側面もありました。弊社としては、有名だからお願いしているというのではなく、“世界に向かって一緒にチャレンジしませんか?”という思いでお声掛けさせていただきました。そういう意味ではPerfumeさんの海外進出の時期とも重なる良いタイミングだったと思います。決まった後は、信じて並走することができました」(杉浦)

“信じて任せる”が同社のコアバリューにあると杉浦は語る。クリエイターとして信じて任せてもらえる仕事は非常に嬉しいこと。そこには、同社のものづくりへのこだわりがある。

忘れないイノベーションマインド

「新しいものにこだわり、また、伝統も大切にする」。アパレル戦略推進部 商品戦略室室長・大喜多一範の言葉だ。



守りに入りやすいシーンでも、イノベーションマインドをもって価値を作ろうとするのは、YKKの歴史そのもの。

ファスナーは100年以上前にアメリカで生まれた。「フックやボタン、紐に変わるものとして、存在そのものがイノベーションでした」と大喜多は言う。

「約90年前のYKK設立当時(1934年。当時の社名はサンエス商会)、ファスナーは手工業で品質が安定していませんでした。1950年代となり手工業から機械工業へと時代が変化するなかで吉田工業(現YKK)は、いち早くファスナー製造の自動機械化に取り組み、大量生産・オートメーション化を実現し、ファスナーの品質を大きく向上させました」

イノベーションの精神があったからこそ、YKKはファスナー会社として残ることができたと、大喜多は強調する。

「長い事業の歴史の中で経験した失敗もあります。ですが、そこから学び発展することを優先しています。これが弊社のDNAなのです」(大喜多)

 グッドデザイン賞金賞の商品もアニメへ

YKKのものづくりが広く評価されることも多々ある。ファスナー「GreenRise®」が2019年度グッドデザイン・ベスト100を受賞。ファスナーの主材料であるポリエステルを、従来の化石燃料由来から一部を植物由来へと変更。化石燃料使用量の削減と、製品サイクル上のCO2排出量の減少を実現した。

「全ての材料が植物由来ではありませんが、今できることから変えていくというイノベーションの姿勢が評価されました」、アパレル戦略推進本部 商品戦略室 販促・マーケティングチームの中林加誉里は振り返る。



挿入補助機能と簡易解放機能を併せ持つファスナー「QuickFree®」もまた、「キッズデザイン賞」で最優秀賞の「内閣総理大臣賞」を受賞し、2018年度の「グッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)」も受賞している。

「QuickFree®は、ファスナーは通常、下に下げないと開かない仕様になっていますが、このタイプは横に引っ張るだけで開くようになっています。子供のフードが引っかかった時に対応できるようにという背景から生まれました。ファスナーは壊れなくて頑丈なものですが、危ない時はすぐに外れるようになっているんです。今回のアニメにもこういった商品が登場していますよ」(中林)

小型バッテリーを内蔵し電力で上下に動く「自走式スライダー」も「FASTENING DAYS 3」に登場。まだ製品化はされていないが、YKKで開発中の夢のような商品がアニメを盛り上げる一因となっている。

当初の目標は100万回再生だったが、合計再生回数は4300万回(2020年1月9日現在)を突破。Facebookのいいね数は25万に到達しようとしている。日本だけでなく広く評価をうける同シリーズ。そのストーリーを紐解いていくと、YKKの成長をなぞったものとなる。これこそがYKKのチャレンジ精神。そこに現実味があるから、『FASTENING DAYS』が視聴者の心を掴むのではないだろうか。

「FASTENING DAYS」スペシャルサイト

「FASTENING DAYS」公式 YouTubeチャンネル

※“GreenRise®”、”QuickFree® ”はYKK株式会社の登録商標です。

Promoted by YKK / Text by Forbes JAPAN BrandVoice Studio / Photos by Maho Noro

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