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新型iPhoneの新機能は「低価格」

アップルは2018年9月、「iPhone XR」を発表した。これは、iPhone Xから最新機能を削り、そのぶん価格を抑えたモデルだ。価格は749ドルで、iPhone Xの1145ドルと比較して35%オフに設定された(日本でのアップル直販価格は9万1584円~)。

だがiPhone XRは、廉価版を装っているものの、その性能は実際にはiPhone Xとほぼ同等だ。基本的に、機能が劣っているとのふれこみは、販売実績を再び上昇基調に戻すために、アップルがより安い端末を発表するための口実にすぎなかった。

2019年に入り、アップルはさらに一歩踏み込んだ。すべての最新機能を備えたモデルに関しても、値下げに踏み切ったのだ。9月に発売された「iPhone 11」では、価格は699ドルから(日本でのアップル直販価格は8万784円~)と、2017年以前の水準に戻っている。

アップルが端末を値下げしたのは、冴えない需要を喚起するための最後の策と言える。だがそれは同時に、利益率が高かったこれまでのiPhone事業の「終わりの始まり」を示すものだ。

アップル繁栄の終焉は近いか

何が起こっているか、見えてきただろうか。iPhone販売台数は下降線をたどっており、その利益率も急速に落ち込んでいる。

ここ数期の決算報告は、これまでアップルの生命線だったiPhoneの売上が減少に転じていることを示している。直近の2019年第4四半期決算(2019年9月28日締め)を見ると、iPhoneの売上高は前年同期比で約10%減少した。さらに通年で見ると、売上の減少幅はおよそ200億ドル(約2兆1719億円)にも達している。

アップルiPhone部門の売上がこれほど落ち込んだことは今までなかった。こうした状況はまもなく、アップルの決算報告にも反映されてくるだろう。

ここでもう一度、強調しておきたい。アップル全売上の半分を担う部門が今や、成長軌道から脱落しようとしている。そして、事態は取り返しのつかないところまで来ている。

アップル自体も、iPhoneがジリ貧に陥っていることを認め、新たな事業に乗り出そうとしている。だが、こうした新事業はすぐには立ち上がらない。その一方で、アップルのドル箱だったiPhone事業は急速な落ち込みを見せている。

私が2019年に入って警告したように、アップルはカウントダウンが始まった時限爆弾だ。そうした理由から、読者のみなさんには、アップル株には手を出さないようお勧めする。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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