小暮:編み込んだケーブルと、ゴールドのバックルを合わせたブレスレットで、ヨットに使われるシャックルやケーブルを元にデザインされています。スポーティさも併せもっていますので、男性が身に着けてもよさそうですね。
森岡:だから最近、男性にも人気なんだと思います。このくらいの細さであれば時計と重ねて着けてもシックに見えますね。この「フォース10」が最初に発売されたのは、1965年ですが、2007年からリバイバルし、2011年からは合成繊維のケーブルが登場したことでカラーバリエーションが格段に増え、2015年からはリッチなゴールドのチェーンブレスレットまで登場しました。今秋の新作は、バックルがブラックダイヤのグラデーションになり、さらに豪華さが増しました。
小暮:合成繊維には繊維状のステンレススティールが編み込まれているそうですよ。見掛け以上に丈夫そうですね。ブレスレットのケーブルとバックルが取り外し可能なので、組み合わせが楽しめますね。
森岡:こういう定番モノをもっているのも老舗の強みでしょうね。定番だから進化しても確かな存在感を放つ。そして新しい要素が加わると、また新鮮なアイテムとして再び脚光を浴びる。こういった循環が定番だから可能に。
小暮:海外のお洒落な人たちと話していると、親から受け継いだものを愛用している人がとても多いことに気づきます。男性ならその代表は時計。女性の場合はジュエリー。服よりもずっと小さなアイテムですが、実はスタイルに“格”を与える重要な役割を担っている。このブレスレットはそんな風格を備えたジュエリーだと思います。
森岡:この「フォース10」は、そんなジュエリーとしての“格”に加えて、時代を超えたモダンなテイストも併せもっている。親から子へと引き継いだとしても、時代に合わせて魅力を常に放つでしょうね。
小暮:そう思うと紳士にもお勧めですね。
森岡:そう断言できます。
森岡 弘◎『メンズクラブ』にてファッションエディターの修業を積んだ後、1996年に独立。株式会社グロ ーブを設立し、広告、雑誌、タレント、文化人、政治家、実業家などのスタイリングを行う。ファッションを中心に活躍の場を広げ、現在に至る。
小暮昌弘◎1957年生まれ。埼玉県出身。法政大学卒業。82年、株式会社婦人画報社(現ハースト婦人画報社)に入社。83年から『メンズクラブ』編集部へ。2006年から07年まで『メンズクラブ』編集長。09年よりフリーランスの編集者に。