AIの恩恵を小企業にも 米イントゥイットの試み

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・レシートの読み取り

同サービスのアプリはAIを利用し、領収書のスキャニングを効率化している。スキャンしたレシートからは、必要な情報のみが抽出され、分類された上でQuickBooksに記録される。スキャン結果の約43%は4秒以内に処理される。さらに、AIを活用した機能により、そうした支出の中から控除対象なものが選別される。

・コンプライアンス

膨大な規制をすべて把握して遵守するのは大変なことだが、たったひとつの違反でも小企業にとって致命的になりかねない。QuickBooksはAIを活用し、人事や税務などに関して問題となりそうな点を洗い出してくれる。

AIが全ての問題を解決してくれるという訳ではない。実際のところ、AI技術はまだまだ完全というには程遠い。特に財務関係の問題は、これまで通り専門家に相談した方が賢明だ。そこでイントゥイットでは、事業主と会計士とを仲介する月額制サービス「QuickBooks Live Bookkeeping」を始めた。QuickBooksでは、ユーザーの約40%が会計士を雇っていない。

だが、このサービスはただマッチングするだけでなく、会計士とのビデオチャットでよりしっかりとした体験を提供するものだ。

イントゥイットのアレックス・クリス執行副社長兼ゼネラルマネージャー(小企業・自営業グループ担当)は「QuickBooksが目指すのは、意思決定と結果の改善のための専門家主導AIプラットフォームの構築だ」と語る。「小企業が対等に競える環境作りが大切だ」

編集=遠藤宗生

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