サムスン「超音波式指紋センサー」の不具合がようやく解決

サムスン Galaxy S10(Photo by Phillip Faraone / Getty Images)

サムスンは今年の最新モデルのGalaxy S10の、指紋認証センサーの不具合に苦悩してきたが、ようやく解決のめどがついた模様だ。同社は、クアルコムからこの問題に対処するソフトウェアの提供を受けて公開した。さらに、来年のGalaxy S11には新たなセンサーが搭載される見通しだ。

Galaxy S10には光学式を採用する他社とは異なり、超音波式の3D指紋認証センサーがディスプレイ下に搭載されていた。超音波式センサーの認証精度は、従来の光学式を上回るとされていた。

しかし、今年10月にこの超音波式指紋センサーが、シリコン製のスクリーンプロテクターを装着した状態で、他人の指紋で突破されてしまう問題が報告されていた。その後、サムスンとクアルコムは問題への対処を進め、ようやくソフトウェアの修正パッチが公開された。

「当社はクアルコムから指紋センサーの誤作動を解決するソフトウェアの提供を受けた。Galaxy Note10やNote10+、S10、S10+、S10 5Gを使用中の全ユーザーは、最新のソフトウェアにアップデートを行い、最高レベルのセキュリティを実現することを勧める」とサムスンは述べた。

一部のユーザーは、アップデート後も現行の超音波式センサーの認証制度が十分でないと指摘しているが、クアルコムが12月に発表した最新版の「3D Sonic Max」センサーでは、認証制度がさらに高まるという。

「当社は市場に出回る様々なスクリーンプロテクターでテストを行い、不正な認証を防止するアルゴリズムを開発した。センサーの設計自体に問題はない」と、クアルコムのシニアバイスプレジデントのAlex Katouzianは先日、ハワイで開催されたカンファレンス直前に実施されたインタビューで話していた。

さらに、12月3日に開催されたSnapdragon Technology Summitにおいてサムスンは、新たな指紋センサーの3D Sonic Maxを発表した。この新型指紋センサーが搭載されるのは、来年のGalaxy S11になる見通しだ。

サムスンは例年、Sシリーズの新機種をバルセロナで開催されるMWCの前に発表している。3D Sonic Maxが搭載される新機種のお披露目は、2月の中旬になる見通しだ。

編集=上田裕資

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