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伊達美和子氏(森トラスト代表取締役社長)

樹齢100年を超えるオーク材で造られた樽を使い100年もの長きにわたって完成させた酒を楽しむ。コニャックの、いや、すべての酒の中で究極のラグジュアリーともいえる「ルイ13世」を愛する人々のモノローグ。

―第3回 伊達美和子(森トラスト代表取締役社長)―

その香りが思い出させた「幸福」

初めて「ルイ13世」を飲んだのは知人が主催したディナーでした。「ルイ13世」を和食とマリアージュしてみようという試みでしたが、それがとても興味深くて。

コニャックといえば食後酒というイメージが強かったのですが、「ルイ13世」の中には1200種を超えるオー・ド・ヴィー(原酒)がブレンドされているせいか、味わいは大変複雑で、そのさまざまな表情と和食が思いのほか合うことにも驚かされました。

そしてもっとも印象的だったのはその香りです。甘くて、少しスモーキー、熟したフルーツのようでもあり、スパイスも少し感じさせるような。

このアロマで、私は少女時代に遊びにいった祖父(森グループ創業者の森泰吉郎氏)の書斎を思い出すのです。

当時まだ日本建築だった祖父の家で、書斎だけは洋室になっていて、その書斎にはたしかにこのような香りが漂っていました。きっと祖父は時折「ルイ13世」を嗜んでいたのでしょう。

そして不思議なことに母がお菓子を作ってくれた光景も思い出したのです。私の母はクリームをホイップさせるときにコニャックを数滴垂らしていたようなのですね。このグラスから立ちのぼるアロマが、そんな少女時代の幸福な日々を思い出させてくれました。


伊達氏お気に入りの「シャングリ・ラ ホテル 東京」ザ・ロビーラウンジにて。

時間の豊かさを享受する

普段はワインを飲むことが多い私ですが、「ルイ13世」をいただく時間はやはり特別なものだと感じています。

この香りに包まれていると、時間がより豊かに感じられるので、この冬は軽井沢で暖炉の炎を見つめながらゆっくり楽しみたいものですね。

私はよく「空気を飲む」と表現するのですが、冬の軽井沢は空気も澄んでいて、その冷たい空気を飲み込むと身体も心もリフレッシュされるように思います。

森の香りや、暖炉の薪の香りはそのまま「ルイ13世」の樽の香りにもつながり、最高のシチュエーションなのではないかしら。余韻を楽しみながら、そのまま眠ってしまうかもしれませんね。


「ルイ13世」のデキャンタは職人の手技によるクリスタル製。アロマや風味をより深く味わえる専用グラスとともに

「ルイ13世」は完成まで100年を要する非常に贅沢なお酒です。

私どもの家業は今年(2019年)創業からちょうど60年を迎えたところでして、これを次世代へ継承していきたいという思いから、やはり100年というタームは常に意識しています。

またデべロッパーというと、新しい建物ばかり開発しているように思われがちですが、同時に古い建物にも目を向けています。

たとえば京都の「翠嵐」は明治期に建てられた実業家の別荘を、その趣はそのままにラグジュアリーなホテルとしてリノベーションした物件。ほかにも奈良で大正期の建築をホテルに開発するプロジェクトも進行しています。

歴史と伝統を生かしながら、次世代へ渡すものとしてイノベーションをおこし、さらにきちんと活用し続けていくという点においても、私は「ルイ13世」に共感しているのでしょうね。

「ルイ13世」を楽しむ女性たち

コニャック、それも「ルイ13世」のような至高の存在となると、それを嗜むのは男性、というイメージがまだ強いでしょうか? 

でもこの豊かな香りと、しなやかでまるでシルクのような飲み心地、そして口中に長くたゆとう余韻は女性にも愛されるものだと思います。

いまは仕事で忙しく活躍する方も多いわけですが、そんな女性たちを集めて「ルイ13世」を愉しむ会をやってみようかしら? 常とは違う時間の流れに、一層心地よく、心豊かな経験ができると思います。


ルイ13世 LOUIS XIII
フランス南西部の地名にちなんだコニャックは、仏AOC(原産地呼称)統制により、コニャック地方原産のブドウを100%使用するが、その中でも最上級であるグランド・シャンパーニュ産のブドウを100%使用したコニャックの最高峰が「ルイ13世」。1本のボトルの中には、100年の時間をかけてようやく完成する、1200種超のオー・ド・ヴィーのブレンド。バカラ社が1本ずつ手作りするデキャンタ(ボトル)は1874年の誕生以来ほとんどデザインを変えておらず、個々にナンバリングが施されている。まさに珠玉のプレミアムコニャック。
度数:40度

容量:700ml
参考小売価格:340,000円(税別)
問い合わせ:www.louisxiii-cognac.com


伊達美和子◉森トラスト株式会社 代表取締役社長。1996年に慶應義塾大学大学院修了後、長銀総合研究所入所。98年に祖父が創業した森トラストへ入社。取締役、常務、専務を経て、2011年森トラスト・ホテルズ&リゾーツ社長(現在も兼務)。複数のマリオットブランドホテルなどの誘致に成功。16年より現職。

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