国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

グランツーリスモのモナコ最終戦

日本から世界に羽ばたいたドライビング・シミュレーション・ゲームのグランツーリスモ。その世界ツアーについては以前もリポートしてきたが、今回お伝えするのは、モナコで行われたそのワールド・ファイナルだ。それは、いわゆる国際的なeスポーツ・トーナメントという範疇をはるかに超えるものだった。

FIAが公式認定したグランツーリスモの世界選手権は今年で2年目だが、世界20か国から56人のドライバーが参戦し、全世界のモータースポーツを監督するFIAをはじめ、ミシュランやタグホイヤーといった大口スポンサー、F1選手権の王者やトヨタ、ランボルギーニなどのマニュファクチャラーも巻き込んだ他に類を見ない大会だ。

最終戦は3日にわたって開催されたが、そのハイライトは何といっても熱戦が繰り広げられるレース。実際のF1のステージとなるモナコの公道コースに臨むホテルで、バーチャルのレースにリアル・ワールドのスターが登場したり、有名自動車メーカーがその場で新車を発表するなど、ゲーム界でもグランツーリズモが際立ったな存在であることを認識させた。

今回、ワールド・ファイナルに登場したのは、F1王者に6度輝いたルイス・ハミルトン選手、その有力なライバルのマックス・フェルスタッペン選手、それにランボルギーニ社のステファノ・ドメニカーリ社長、元F1ドライバーのロベルト・モレノなどという顔ぶれで、会場は当然盛り上がった。

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F1王者のルイス・ハミルトン選手

中でも昨年からこのワールドファイナルのマエストロ(巨匠)を勤めているルイス・ハミルトンは、最終戦の会場でグランツーリスモのドライバー達からのレースについての質問に1時間も答えるなど、強力にサポートしていた。

また、新しい企画「ルイス・ハミルトン・タイムトライアル・チャレンジ」も発表された。この企画では、グランツーリスモのプロ・ドライバーやオンラインのゲーマーたちが、ハミルトンの最速ラップタイムに挑戦できる。

メーカーが独自のコンセプトカーを披露

グランツーリスモの誕生15周年を記念して2013年から始まったプロジェクト「ヴィジョン・グランツーリスモ」では、20社に及ぶマニュファクチャラーがグランツのために独自のコンセプトカーを想像し、現在のクルマのデザインや安全基準の制約に束縛されないスタイリング、次世代パワートレインをゲームの中で再現する。

今回のGTワールド・ファイナルで注目されるマニュファクチャラーはランボルギーニだった。来年の春から、過激なデザインの「ランボV12 ヴィジョンGT」がゲームに加わる。そのフルサイズのモックアップを、アウトモービリ・ランボルギーニ社のCEOステファノ・ドメニカーリ氏が自らアンベイルして注目を引いていた。

さらに、マツダのデザイン・トップの前田郁男は、同社のRXヴィジョンGT3のスケッチを披露するためにビデオメッセージを寄せた。RXヴィジョンGT3は、来年のマツダの100周年を記念するものの1つだ。

文=ピーター・ライオン

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