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ヨガマットやヨガパンツなどを販売するアパレル企業「ルルレモン(Lululemon)」は近年、売上を急速に伸ばし、株価は今年に入り80%以上も上昇した。ルルレモンは今後、男性向けアイテムを強化し、米国やカナダ以外での売上を拡大しようとしている。

ルルレモンの株価が2019年に80%以上も伸びたのに対し、ナイキやアンダーアーマーの株価はそれぞれ、25%と2%の上昇だった。ルルレモンはアスレジャースタイルのトレンドに乗って業績を拡大し、ヨガやワークアウト分野をリードする存在となった。

競合とは違い、ルルレモンはデパートなどに販売を委託せず、価格やブランディング面での主導権を確保し、ブランドのロイヤリティを高めている。サードパーティと利益をシェアしないことで、高い利益率を確保している。

同社のアイテムの一般的な販売単価は100ドル以上で、売上の65%が実店舗から、26%が自社のウェブサイトからとなっている。

米国とカナダで地盤を確立した同社は、中国や欧州などの海外市場への拡大を図っている。モーニングスターの調べで、ルルレモンの海外売上は昨年3億6000万ドル(約391億円)だったが、今後は新たに350店舗を開設し、2028年までに28億ドルに達する見通しという。

今後の売上拡大を牽引するのはメンズウェア部門とされる。このカテゴリの売上は2018年には全体の21%だったが、2023年までに2倍に膨らむ予定だ。

金融サービス会社Cowenのアナリストは12月3日、現在225ドル付近で取引中のルルレモンの目標株価を250ドルに引き上げた。ナイキの時価総額は現在1460億ドルだが、ルルレモンの時価総額は現在290億ドルで、今後は400億ドルまで拡大する見通しという。

Cowenはメンズウェア部門や海外での売上が、今後のルルレモンの業績拡大を牽引すると述べた。一方で、競合のナイキやアディダスもヨガパンツなどの、女性向けアスレジャースタイル市場への注力を高めている。

ルルレモンは競争の激しいスポーツアパレル分野で過去15年間の間、2桁台の成長を続けてきた。2004年に4100万ドルだった売上は、2018年には33億ドルまで上昇した。

しかし、ルルレモンの株価に対して、ほぼ唯一、厳しい見通しを示すのがモーニングスターのDavid Swartzだ。「ルルレモン株は、ソフトウェア企業並みの割高となっている。彼らは小売り分野の企業であり、リアル店舗に依存する企業は軒並み業績を下げている」とSwartzは指摘した。

「彼らが現在の株価を維持するためには、ほんのわずかなミスも許されない」とSwartzは続けた。ルルレモンのブランドの認知度は、米国やカナダ以外ではさほど高くはない点も不安材料だ。同社の欧州での事業は、予想よりもスローなペースであり、利益率も低いという。また、中国での事業拡大は、今後の米中の貿易交渉の行方に大きく左右されることになる。

編集=上田裕資

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