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イノベーション・エコシステムの内側

名門・クイーンズランド大学の輩出する優秀な人材も、クイーンズランド州におけるスタートアップ成長の追い風となっている(EQRoy / Shutterstock.com)

オーストラリアと聞くと、エアーズロックやグレートバリアリーフなどの観光地や、水泳やラグビーをはじめとするスポーツ、鉄鉱石や石炭などの炭鉱資源、そしてオージービーフなどを思い浮かべる人が多いかもしれない。

そのオーストラリアも近年はスタートアップが盛んで、Atlassian(アトラシアン)、Canva(キャンバ)、Airwallex(エアーワレックス)の3つのユニコーンも生まれている。

アトラシアンはシドニーに本社があり、ニューサウスウェールズ州立大学で出会った2人の共同創業者が、設立から12年を経てユニコーンとなった。15年目を迎えたいま、世界中にオフィスを構えて3000人規模の社員を抱え、ソフトウェア開発者を対象とした法人向けソフトウェアを開発している。

キャンバもシドニーに本社がある。2013年に3人の創業者が立ち上げ、無料でグラフィックデザインを簡単に制作できるサービスを提供、6年間でユニコーンにまで成長した。

エアーワレックスはメルボルンで設立され、わずか3年間でユニコーン企業の仲間入りを果たした。現在は香港に本社を移しているが、銀行や企業が国際送金を従来よりも低価格で行うことを可能にした、フィンテックのスタートアップだ。

スタートアップ揺籃の地クイーンズランド州

ユニコーン企業の数はまだそれほど多くはないオーストラリアだが、国内の総人口は2460万人であり、第1の都市であるシドニー(520万人)、第2のメルボルン(490万人)を中心に、スタートアップが続々生まれている。しかしいま、3番目に大きい都市ブリスベン(228万人)を州都とするクイーンズランド州に注目が集まっている。

クイーンズランド州はオーストラリア大陸の北東部を占めており、面積は日本の約5倍、気候温暖でリゾートを中心とした観光地も多く、オージービーフの半分はクイーンズランド産である。

実は私は19歳の頃、英語の習得のためブリスベンにあるクイーンズランド州立大学の英語学校に通っていた。ブリスベンの南には白浜が美しいゴールドコースト、逆に北に行けばサンシャインコースト、さらに北上すればケアンズがある。私はオーストラリアの自然と、人種やカルチャーの多様性に魅了され、結局約7年半住むこととなった。

クイーンズランド州の人口は500万人で、オーストラリア全体の22%を占めている。私が住んでいた10数年前と比べれば、州内のどの都市も人口は増加しており、今後もさらに増えることが予想されている。

文=森若幸次郎 / John Kojiro Moriwaka

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