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チームは今後、脳内で既にタウタンパク質の蓄積が進んでいる、より高齢のマウスでEVOOの効果を確かめることを計画している。プラティコによると、EVOOについて「高齢のマウスでタウタンパク質による損傷を修復し、最終的にタオパチーを治癒する力があるのかを突き止める」ことに特に関心を持っているという。

こうした研究には期待が持てる半面、制約もいくつかある。例えば、マウスでの研究はヒトでの研究に重要な方向性を与えるものだとはいえ、やはりヒトでの研究とは同じではなく、EVOOと人間の脳の健康への効能との因果関係を証明するものではない。また、今回の研究や関連する研究で良好な結果が得られても、それは効果の可能性を示唆するものにすぎず、何かの「証拠」ではない。

人間の脳の場合は通常、タウタンパク質の蓄積は何年もかけて起こる(理由はようやく少しずつ分かり始めた段階だ)という点にも注意する必要があるだろう。

今回の研究や関連する研究で使われているマウスでは、遺伝子操作によって同様の症状を数か月で発現させている。こうした急速な発現は、確かに研究には役立つモデルではあるものの、数十年かけて起こる人間での発現の仕方とはかなり異なっている。

とはいえ、今回の研究成果は、EVOOに脳や心臓の健康を改善する可能性があることを改めて示唆するものとなった。いろいろな効能がうたわれる地中海式ダイエットとも関連して、この古くからあるオイルはますます注目を集めることになりそうだ。

論文は専門誌『エイジング・セル(Aging Cell)』に発表された。

編集=江戸伸禎

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