先日、Forbes JAPANは同社が手がけるスタートアップ支援の形について取り上げた。2012年に創業し、ソフトウェア・アプリ開発事業からスタート。現在はエンタープライズ企業のDXやR&D、スタートアップ支援を手がけるなど、事業を拡大してきたサン アスタリスクから、新しいニュースが入ってきた。
同社は12月4日、農林中央金庫を引受先とし、約10億円の資金調達を実施したことを明かした。サン アスタリスクにとって、外部からの資金調達は初のこと。2020年の年初をラウンドクローズとし、最終的には金融機関、事業会社などから20億円の調達を予定している。また、今回の増資に併せて各引受先企業との業務提携を進めていくという。
今回調達した資金は、クリエイティブスタジオの中長期的な成長基盤の強化と、ベトナム国内で3大学、約1500人に提供しているテクノロジー人材育成プログラムの多国展開を含めた事業の拡大。さらに各国のスタートアップの創出と投資を含めたアクセラレート事業への投資に宛て、DXソリューションの継続的かつ拡大的な提供を目指していく。
創業から7年目のタイミングで、初の外部調達を行った理由について、サン アスタリスク代表取締役CEOの小林泰平は、つぎのように語る。
「創業から今まで、サン アスタリスクは外部からの調達は行わず、自己資本で成長を続けて来ました。しかし、我々の目指すビジョンを実現するには、より圧倒的なスピードでの 事業展開が必要だと判断し、今回の資金調達の決断しました。
農林中央金庫にリードインベスターになっていただき、経営基盤を強化することで、僕ら自身が“Awesome things”を産み出すことに注力できる環境をつくり、 サービスを強化していきます。昨今、海外VCや機関投資家による日本の未上場企業への投資などが増えて来ていますが、市場運用資産60兆円を超える農林中央金庫によるサン アスタリスクへの投資 が、国内機関投資家のスタートアップへの投資を加速させ、資金調達の多様化が進むと良いなと思っています」
スタートアップだけでなく、大手企業の比率も増やす
代表の小林は早稲田実業高校を中退後、クラブ勤務を経てITエンジニアのキャリアを歩んだ人物。2012年にベトナムで、サン アスタリスクの前進となるFramgiaを立ち上げ、2017年12月に同社のCEOに就任した。
世界中の誰もが価値創造に夢中になれる社会を実現するインフラもになる──このビジョンのもと、最新テクノロジーを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)推進、0 to 1からのスタートアップスタジオ、プロフェッショナルなIT人材の育成を手がけている。